「トリキ」の通称で知られる焼き鳥チェーン「鳥貴族」が、今月(2020年10月)から始まった「Go To イート」キャンペーンに頭を抱えている。鳥貴族はメニュー全品税抜き298円という安さが売りなのだが、Go Toを利用して1品だけを注文し、ポイントを荒稼ぎする人が続出しているのだ。Go Toの抜け穴をうまく利用したやり方で、SNS上では「トリキの錬金術」「鳥貴族マラソン」などと呼ばれている。
Go Toイートはコロナ禍の飲食業者を支援する政府の施策で、利用方法は(1)購入金額の25%分を上乗せしたプレミアム付食事券を購入して使う(2)特定のサイトで店を予約すると、ランチの時間帯は500円分、ディナーの時間帯は1000円分のポイントがもらえる、という2つがある。このオンライン予約を利用して、鳥貴族で1品だけを注文し、税込み327円を支払って1000円分のポイントを獲得、つまり673円分得するのが「トリキの錬金術」の仕組みだ。これを繰り返すことでポイントがどんどん増えることから、「鳥貴族マラソン」とも呼ばれる。
農水省は「外食需要喚起の目的には反しない」と静観だ
「スッキリ」が取材した"トリキの錬金術師"の男性は、SNS上でこの手口を知った。きのう6日(2020年10月)も、店が混雑していない時間を見計らって、オンライン予約をし、パフェだけ食べて帰ったという。「こんなの出来ちゃっていいのかなと(いう思いは)正直ありますけど、システム上、出来るなら使わないと損なのかなというのはありますね。できてしまうことが問題なのかなと思います」と話していた。
鳥貴族の広報担当者は「困惑しています。キャンペーンを通してお客さんが来てくれるのはありがたいことです。こういったケースに対してそもそも対応すべきなのか検討します」と話している。一方、Go To イートを所管する農林水産省の担当者は「付与されたポイントは外食のみしか使えないので、外食需要を喚起する目的に反するものではない」と静観の構えだ。
お笑い芸人の近藤春菜「飲食店も消費者もどちらも気持ちよく使えないと意味がない。店側もルールを決めた方がいいかもしれません」
司会の加藤浩次「店側は『何円以上でないとダメ』とルールを決めることもできますが、それをやっていいのかという葛藤があるのでしょう」
松田丈志(競泳元日本代表)「僕なんか1杯のつもりが2杯、3杯にすぐなってしまう。そういう感じで消費が回っていくといいですね」