日本時間のきょう6日(2020年10月)、新型コロナ感染で入院していた米トランプ大統領が軍の医療施設から退院した。トランプ大統領はツイッターで「本当に調子が良い。20年前より調子が良いくらいだ。コロナを恐れてはいけない、コロナに人生を支配されるな」と健康をアピールした。
主治医は「この一週間目が離せない」とし、早く戻りたかったトランプ大統領が押し切った形だ。今後はホワイトハウス2階の居住スペースを隔離して専用執務室として使い、軍の病院と同レベルの治療を受けながら公務に復帰するという。大統領は15日に予定されているバイデン氏とのテレビ討論会に意欲を見せ、バイデン氏側も医療専門家が安全と判断すれば2回目の討論会を実施するようだ。
トランプのコロナ対応に米国世論「無責任」が6割
トランプ大統領の行動に批判は多い。退院前、医療施設から車でサプライズ外出して支持者にアピールしたが、陸軍病院の医者は「車内にいた全員を14日間隔離しなければいけない。狂気だ」と怒りを見せる。9月29日に受けたPCR検査の結果を隠蔽したという疑惑もある。
世論調査によると6割が「新型コロナへの対応が無責任」とみている。民主党支持者の9割が批判的なのはもちろん、無党派層の6割、トランプ支持層の共和党も2割が大統領に批判的だ。
中林美恵子(早稲田大学教授)「自分が健康だということをアピールし、15日の討論会に向けて早くカムバックするのが目的。減少する支持者をなんとか食い止めようとしている」
玉川徹(テレビ朝日解説委員)「すぐ近くにカメラマンがいるのにマスクを取っている。アピールのためとはいえ、ここまでやる?」
中林教授「ここで強さを見せなければいけないという政治的な意図。熱狂的支援をする人は大喜びだが、無責任という声もある。ますます世論が分断されていく」
青木理(ジャーナリスト)「疫学的感染防止の観点からいうと信じがたい。ホワイトハウスでクラスターが起きちゃっているんですよね。選挙活動をどうするのか。集会をやるのか」