トランプ米大統領がきょう6日午前7時半過ぎ(2020年10月)、入院先の病院を退院し、同8時前にホワイトハウスへ戻った。トランプ氏は、2階のバルコニーで撮影に応じた際、マスクを外して健在ぶりをアピールした。
大統領がツイッターで「コロナウイルスを恐れるな」と書き込んだことについて、「ウイルスの脅威を軽視している」「無責任だ」などの批判が出ている。ウォールストリート・ジャーナルは、「1日夜には陽性だったことを知っていたにもかかわらず、出演した番組で明かさなかった」と報じた。ホワイトハウスの関係筋によると、ホワイトハウスの内部では、大統領の陽性に関連する情報の共有が十分にされず、不安と不満が募っている、という。
最新の世論調査では、民主党のバイデン候補に14ポイントの差をつけられており、入院先から何度もツイッターを書いたり、病院周辺にいた支持者らの前に姿を見せたりしたのも、「焦り」の現れとも見られている。早期の退院も含めて、米国世論はどう受け止めるのか。
女性報道官も感染、健康への配慮もなし、あきれるメディア
東大名誉教授のロバート・キャンベル「これまでホワイトハウスの中では、これまでほとんどマスクをつけてこなかった。この直前に女性報道官も感染したと発表された。スタッフや報道関係者も含めた人たちの健康や命への配慮のなさも、様々なメディアで批判されている」
司会の加藤浩次「ツイッターでは『20年前より体調がいい』とも言っている。大統領なのだから模範になるような対応しなければいけないのに、自分の選挙対策ばかりが先行している」
フリーアナウンサーの高橋真麻「トランプさんは以前から、コロナを軽視しているなと思っていた。感染して退院したことで『打ち勝った』というのもおかしな話。そんなアピールを、果たして米国の人たちは真に受けるのかなと思う」
11月3日の投票日まで1カ月を切り、すでに郵便投票なども始まっている。自らの身体を賭けた?「トランプ劇場」をにらみつつ、さて米国民は国の将来をどう判断するのか?
文・栄