東大合格者数で日本一を誇る開成高等学校で、前代未聞の事態が起きた。高校に通う生徒の1人が、入試に合格した生徒とは別人であることが発覚したのだ。
開成高校によると、ことし(2020年)2月の入学試験をA君が受けて合格。しかし、実際にA君として登校していたのは、別人のB君だった。不正が発覚し、2人に処分が下されたのは今月(2020年9月)15日で、B君はおよそ半年の間、別人を装い続けたことになる。
なぜこんなことが起きたのか。コロナ禍でオンライン授業が始まった4月時点で、授業を受けていたのはB君だったが、名前はA君で受講していた。6月に対面授業が始まったときには、B君はマスクを着用していたため、教師もA君ではないことに全く気付かず、そのまま夏休みに入ってしまった。
「親も子も人生棒にふった...許しがたい行為」
不正は、開成高校とA君の通っていた中学校とのやりとりから発覚した。中学でどんな生徒だったかを知るための「指導要録」がなかなか届かなかったため、開成高校が中学校に再度問い合わせたところ、「別の高校に送っています」と連絡がきたのだ。それもそのはず、受験したA君はほかの高校に通っていたからだ。
A君は当然のことながら開成高校から除籍処分。なりすましていたB君は立ち入り禁止処分になった。
教育評論家の石川幸夫氏は「親も子も人生を棒に振ってしまった。このなりすましのせいで不合格になった犠牲者がいる。許しがたい行為だ」と話す。
司会の小倉智昭「なりすまし受験なら分かるけど、なりすまし登校って何の意味があるの?そもそも2人の関係性は?」
山田秀雄(弁護士)「B君はけっこう年も行っているという話もありますよね。大学受験の時はまたA君が変わりに受けるんですかね」
なぞは深まるばかり。