今年7月(2020年)から始まったスーパーなどのレジ袋有料化を受け、店の買い物カゴをそのまま家に持って帰る"カゴパク"が急増している。立派な窃盗罪だが、客に罪の意識は薄く、店側は頭を悩ませている。
「モーニングショー」は、埼玉県内の激安スーパーに密着取材した。清算済みの商品を入れる黄色いカゴには「持ち出し禁止」と書かれており、持ち歩きしにくいよう取っ手が外されているのだが、カゴを抱えたまま駐車場に出てきた女性が、カゴをそのままトランクに積んで帰ろうとした。
ディレクターが声をかけると、「家すぐそこだし。もちろん返しますよ。だっていらねーもん、あんなカゴ」と一緒にいた20代の男性は悪びれる様子もない。そこに駆け付けた店長が「万引きと同じだから。ごめんなさいじゃ済まないからね」とカゴを回収して帰った。男性は「袋があれば...。有料化になると、言わないと入れてくれないから、面倒くさいですね。もちろん店側が正しい。申し訳ない」と話していた。
「万引きですよ」「じゃあ警察呼べよ」まったく反省なし!
同じようにカゴごと車に乗せて帰ろうとした別の男性は「あしたの朝持ってくる。嫌だっていうなら、戻しますよ。逆にどうなんですか。あしたの朝、持ってきたらまずいんですか」とディレクターに逆ギレ。
駆け付けた従業員が「それをやると万引き行為と同じですよ。朝持ってくるなんて、言い逃れです。それはダメです」と説得すると、「警察呼んでくださいよ」と開き直る始末。「反省してくださいよ」という従業員を残して、男性は無言で車を発進させた。
このスーパーでは、1カ月間で150個のカゴがなくなったという。店長は「お客さまをそういう(疑いの)目で見ているというのもおかしなもので、なかなか悩ましい問題です」と話していた。 司会の羽鳥慎一「品物の代金は払っているので、万引きほど罪悪感がないというのが問題のようです」
菅野朋子(弁護士)「店側は、立派な窃盗罪だということを注意喚起するしかないですね」