大相撲秋場所千秋楽はきのう27日(2020年9月)、関脇・正代(28)が一敗の差で追う新入幕・翔猿(28)を破り、初優勝を決めた。初優勝を手にした正代と、猿のような素早い動きを持ち味に優勝争いを演じた翔猿(とびざる)。土俵を盛り上げた2人の素顔に「とくダネ」が迫った。
今回、気迫のこもった相撲を見せつけた正代は、熊本県出身で初の幕内優勝力士となった。しかし以前は「ネガティブ力士」とあだ名をつけられていた。横野レイコリポーターは「相撲界では、ネガティブ=正代みたいな言われ方をしていたんです。新十両会見の時に『誰と対戦したいか』と聞いたら『誰とも対戦したくないです』と言っていました」と話す。
そんな正代を覚醒させたのは、2016年の熊本地震。「惨状を見た時に、地元を奮い立たせたい、と。熊本地震以降、より一層相撲で頑張ろうという気持ちが大きくなったようです」と横野リポーター。今年は4場所すべてで勝ち越し。直近3場所で32勝し、大関昇進に近づいた。
「イケメン」翔猿、並外れた運動神経と反射神経を持つ、
もう一人の注目は106年ぶりの新入幕優勝をかけ、最後まで争った翔猿。ネット上では「イケメン」と人気だ。四股名の由来は、申年生まれで、猿のように飛び回る相撲がしたいから。小中学校時代に翔猿を指導した佐久間幸一さんは「運動神経と反射神経が突出していた。相手が前に出てもパッと横に移動する」と話す。
横野リポーターは「巡業する中で強い力士を観察し、土俵よりも四股や鉄砲などの基礎トレーニングで汗をかいていることに気付いたようです。翔猿も基礎トレーニングをしっかりすることで今回の快進撃につながったのではないか」と話す。
司会の小倉智昭「正代は、翔猿が立ち合いで変わるかもと思ったんですよね。ところが案に反して翔猿が正面から押してきたから焦ったのではないでしょうか。相撲としては完全に翔猿の方が勝っていましたよね」
石黒賢(俳優)「(翔猿の)活躍の裏には炎鵬関の存在もあるようです。小兵でも幕の内上位で観客を沸かすことができる、と。千代の富士も、そんな大きくなかったですよね」
小倉「新入幕のころ、『しょうえん』って読むのかなぁ...って。珍しい四股名だよね」