文春の「三浦春馬と佐藤健との葛藤12年」によると、大ヒット映画『るろうに剣心』のエンドロールに健の名前が流れた瞬間、客席の春馬が突然立ち上がった。口惜しさをいっぱいに滲ませた表情は、暗い室内でも隠し切れなかった

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原辰徳が通算勝利記録で巨人の監督歴代1位になった。だが、川上哲治の綺羅星の時代を知る私には比べる方がバカげている

   最後にポストから2本。巨人軍がえらい好調だ。原監督も14年目にして川上哲治の通算勝利記録の1066勝を抜き、巨人歴代1位になった。そうなると、偉大な川上を超えたかなどというバカな話題になるのだが、その時代を知っている私には、比べる方がおかしいと思う。

   綺羅星の如くに名選手がいて、文字通り球界の盟主だった巨人と、今の崩れきった巨人とは比べものにならない。辛口の広岡達朗がいう通りだ。「まずはもっと選手のプロ意識を向上させることです。(中略)昨年のシリーズでソフトバンクに4連敗した原を名将とは呼びません。(中略)そして、巨人の監督を勇退して弱いチームの監督になって、日本シリーズで勝つことです。カワさんができなかったことを達成して初めて、日本球界に貢献したことになる」

   まだ名監督などとは10年早い。

   ところで、タピオカを売る店が一時は雨後の筍のようにできたが、あっという間にブームは去り、閉店ラッシュだそうだ。だがポストによると、「からあげ屋」は潰れないそうである。そういえば、唐揚げの店はどこにもあるし、居酒屋でも人気メニューである。2018年に全国で1408店舗だったのが、今や2487店舗にまで増えているという。

   食べる人間がいるのはもちろんだが、ポストによると、店舗を出す費用がラーメン屋より(詳しくは知らないが恐らく)安いし、熟練である必要もないかららしい。必要な設備は冷蔵庫と鶏肉を揚げるフライヤーのみ。6-10坪ほどあれば出店できる。店舗によっては、出店時の初期投資は300万円程で済むというのである。これなら私にもできそうだが、この唐揚げという食べ物、もはやアイデアは出尽くしているようだ。個人で小さく、スーパーの隣などでひっそり始めるのがいいそうだ。(文中敬称略)

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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