シルバーウィーク初日の19日(2020年9月)の原宿竹下通り。一時に比べて人出は戻りつつあるがよく見るとシャッターが閉まった店舗も目立つ。竹下通り商店会の遅澤一洋会長によると、新型コロナの影響でアパレル・雑貨・ドラッグストアなど十数店舗が閉店、事態は深刻だと語る。
レディースアパレルショップ「freegia」を経営する小池千広さんは「コロナになってインバウンドのお客さんがすごく減った。日本の若い女の子が全く来なくなった」として、今年5月半ばに竹下通りの店舗を閉店した。他にも原宿駅近辺に一時は20店舗あったタピオカドリンクの店も半数の10店が閉店。営業を続ける店も「去年に比べて3割程度しか戻っていない」という。
一方で、原宿から山手線で3駅の新大久保は人の流れが途切れることがない。去年同時期の人出を比べると、原宿の40%減に対し新大久保は15%減で、新型コロナの影響は小幅にとどまっている。
インタビューすると「DVDやぬいぐるみなど韓国グッズ」「みんなインスタで新大久保で食べていた。前はインスタ映えだったが今は美味しいものを食べたい」「ずっと原宿だったが(小学4年生の)お姉ちゃんが新大久保に行きたいといった」「プリクラ撮ってきたんですが、混んでました。肌が白く加工されるんですが、これが韓国系」など、目的はさまざま。
若者に幅広いジャンルで影響力。「懐が深くなっている街」だというが...
マーケティングアナリストの原田曜平さんは「ここ5、6年の韓流ブームで、そもそも新大久保が若者の集まる街になっていた。今はコスメから食べ物まで、いろんなものに幅広く影響力を持つようになっている。懐が深くなっていて、いろんな目的で行ける場所になっている」と語る。
80年代の竹の子族に始まり、90年代のストリートファッション、2000年代のゴスロリと常に最新の流行が生まれていた原宿に代わって、今は新大久保がブームの発信地になりつつある。原田さんは「原宿が若者を取り戻すためには、ジャパンカルチャーの発信地として独自のポジションを取り、原宿にしかないものを街をあげて考えていけるかにかかっている」という。
司会の加藤浩次「新大久保はヨン様ブームでマダムが行っているイメージだった。今は韓国文化、食べ物、コスメに中高生の女の子が集まるようになっている」
近藤春菜(お笑いタレント)「時代時代でスイーツがあるが、今は新大久保に行っている。原宿は海外や地方の方が行くイメージある」
加藤浩次「昔は竹下通りも芸能人が出すショップが並んでいてすごかった」
榊原郁恵(タレント)「原宿も表参道、裏原宿などそれぞれ違う。渋谷にも名所が出てきて分散した」
杉山愛(元プロテニス選手)「新大久保は、私の義理の母はキムチを買いにいく、20代30代の友達は韓国料理を食べに行く、10代の子は韓流ブームと幅が広がっていますよね。年配の方から若い子まで網羅できる」
加藤浩次「楽しんでいただきたいですが、コロナ対策だけはしてほしいと思います」
文・みっちゃん