菅義偉は蓄財の名人だ。菅夫妻は横浜駅近くの最高級タワマンに住むが、新婚生活は木造アパート2階8畳2間だった。現在、年間1億円を超える政治資金を集め、自民党屈指の集金力を誇る。金儲けのために政治家になったのかといたくなるほどだ

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ポストは、菅の髪が1996年当時と比べ、かなり増えているという。写真で見る限りそう見える。何があったのか?

   それどころか、ポストによれば、菅は蓄財の名人だという。現在、菅夫妻は、横浜駅から徒歩数分のウォーターフロントに建つ最高級のタワマンに住む。広さは約100平方メートル、時価は1億5000万円程するそうだ。新婚生活は木造アパートの2階、8畳2間。市議時代の1992年に5階建てのマンションの最上階を購入。相場は7000万円ぐらいだった。ローンで買ったのだが、わずか3年で払い終えている。

   市議の報酬は約1500万円。3年では返せない。しかも、95年は、国政に出るために浪人生活を送っていたのだ。代議士3年目に、横浜南区の事務所と土地を約5700万円で購入。これも3年で完済している。現在のタワマン購入後、元の自宅マンションと事務所は売却しているそうだが、4427万円の金銭信託を所有している。ポストによれば、菅がまだ当選1回の駆け出しのころ、菅の資金管理団体「横浜政経懇話会」の政治資金報告書(98年)によると、横浜の企業や大手ゼネコンなど150社から、4600万円の献金を集めていたという。

   さらに現在は、年間1億円を超える政治資金を集め、自民党屈指の集金力を誇る。政治家になったのは金儲けのためではなかったのか。そうも思いたくなる成金ぶりである。ポストは、菅の髪が96年当時と比べて、かなり増えていると指摘しているが、写真で見る限りそう見える。何があったのか?

   そのほかにも、ポストはノンフィクション・ライターの森功が「安倍の辞任の理由になった持病の悪化は仮病で、辞める口実だったのではないか」とレポートしている。これはこの欄にも書いたが、持病でやむなく職を辞するという状況を作り出し、自分の思い通りになる菅を据えて、院政を敷こうという腹積もりが、安倍にあったのは間違いないと思う。国民の目を欺いて、自分たちの都合で作った談合政権など、長続きするはずがない。

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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