夏休み中の国山ハセンに代わって司会進行を担当している出水麻衣アナが、「いまあるものを買い求める人が急増しています。なんと山なんです。どんな人がどんな目的で買っているのか、実態を取材しました」と伝えた。
埼玉県在住の森下裕隆さんは茨城県の山中に2000平方メートルの土地を友人と共同で買った。価格は50万円。「ちょっと離れた広い庭ですかね。好きな時にきてキャンプができるのが魅力です」と話す。取材のこの日は自宅から1時間半ほど車で走り、娘さんと山道を上がってきて、トンテキのバーベキューを楽しんでいた。
山専門の不動産仲介業「山林バンク」の辰巳正樹代表によると、「今年に入って急に問い合わせが増えました。例年の8~9倍です」
購入目的は何なのか。新型コロナウイルスの蔓延がきっかけだった。3密を避けようとアウトドアレジャーが人気となったが、おかげで有料キャンプ場はテントがひしめき、むしろこちらが3密になってしまったのだ。福岡県在住の山下さんはこう話した。
「買い出し以外は誰にも会わないところで、自由気ままにキャンプをしたいと思ったんです。最近のキャンプ場はマナーが悪い人も多いし。まあ、山の中でステイホームといったところですかね」
土地相場はピーク時の10分の1?伊豆のログハウス付きは690万円
山地購入が広がっているのは、土地価格が安くなっているのも理由だ。相場はピーク時の10分の1になっているという。いくらくらいなのか。キャスターの若林有子アナが説明した。
「伊豆半島の修善寺駅近くのサッカーグラウンド約3面分が90万円。三重県津市美杉町の東京ドーム1・3個分が130万円、静岡県伊豆市のサッカーグラウンド1・7面分は690万円ですが、スウェーデン製のログハウス付きです」
たしかに安い。若林が「志らくさん、いかがですか」と持ち掛けたが、キャスターの立川志らくは「いらない。私はインドア派だから」
コメンテーターの友近(芸人)「キャンプは好きだけど、山が欲しいと思ったことはないですね」
実際、山を購入すると管理も大変だ。茨城県に購入した森下さんは「草木は伸び放題。2週間に1回は草刈だけに来なくてはなりません」と、汗びっしょりで鎌を振るっていた。和歌山県にテニスコート3面分を10万円で購入した男性は、「これを見てください。冷蔵庫が6、7個あります」と見せる。購入した土地に廃棄物が不法投棄されていて、その撤去で購入費の3倍も払った。
望月優大(ウェブマガジン編集長)「(買ったものの)もうやんなっちゃったと、そのまま放置してしまう心配がありますね」
転売しようとしても、買い手はまずいないだろう。