女優の吉永小百合(75)が映画で共演した伊勢谷友介(44)に対して、「とても残念」と涙を浮かべ、「現場に戻ってきて欲しい」と発言したことがネットで波紋を広げている。
「国民的女優なのだから、犯罪は犯罪、ダメなものはダメとしっかり釘をさしてほしかった」「だから芸能界は甘いといわれる」という批判の声が圧倒的だ。
東映は11日(2020年9月)、都内で吉永小百合主演の新作映画「いのちの停車場」の製作発表を行い、伊勢谷友介の出演シーンをカットせず、そのまま使うと発表した。伊勢谷は、脊髄損傷で四肢麻痺(まひ)を患うIT会社社長役。早期回復に執念を燃やし、主人公の在宅医(吉永小百合)に最先端治療のコーディネートを依頼する役どころだ。
「吉永さんにとって昔の俳優の悪行に比べれば可愛いものなのかも」
最初に東映・手塚治社長が会見。「『作品』と『個人』は別物。作品を守るという考えのもと判断を下した」と説明した。その後、記者団の質問に応じた吉永小百合は、目に涙をためながら逮捕された伊勢谷についてこう語ったのだった。
「二人で対峙し、セリフの応酬がしっかりしたシーンになっていました。お互いに思いがぶつけられていいシーンがに撮れた。(伊勢谷の逮捕については)とても残念な思いでいます。何とか乗り越えて、また撮影の現場に戻ってきてほしい」
この発言には、ネット上では「幻滅した」「がっかりした」と失望する声が多かった。
「『カットしないで公開』は賛成だが、吉永小百合さんに大変失礼だけれど、また戻ってきてご一緒したいというのはこの場で言うことなのでしょうか。違和感があるし、だから芸能界は甘い!となるのではないですかね」
「映画をお蔵入りさせる必要はないが、伊勢谷の復帰にまで踏み込むのは、この人、物事を混同しているのではないか。まだ裁判さえ始まってない中で、伊勢谷が反省しているかどうかもわからないし、沖縄在住の某元女優のように開き直って大麻合法化を訴え始めるかもしれない。この発言で、吉永小百合も過去の人だと思った」
「吉永小百合さんのファンですが、伊勢谷友介が逮捕になっているのに、どんな理由があってもあの場で復帰はないでしょう。国民的女優なのだから、ダメなものはダメとしっかり言ってほしかった。とても残念です」
小百合さんは「作品と役者は別」という流れのためにひと肌脱いだ
「吉永小百合さん世代になると、昔の俳優がやっていたことに比べれば可愛いものなのかもしれない。昔の芸能界はもっとひどかったのでしょうが、犯罪は犯罪。この方も悪い意味で昔の感覚の人なのだなと失望しました」
吉永小百合の発言で、出演者に事件が起こっても「作品は作品」という流れができた、と指摘する声も多かった。
「これで作品と役者は別物という流れができた。確かに質問に答えた吉永小百合。前もって考えたコメント。映画業界で生きる女優吉永小百合だもの。一肌脱いだ」
「つまり、この会見は芸能界にとって仕組まれた質問だったってことだね。吉永さんにとっても最後の主演となるかもしれない作品だからお蔵入りは避けたかったしね」
「大女優の寛大さや自分の優しいイメージを壊したくないのかも」
「吉永さんほどの大女優がまた帰って来てほしいと言い、しかも出演シーンもカットしないという。大女優の寛大さや自分の優しいイメージを壊したくないのかもしれないし、本当に復帰してほしいと思っているのかもしれない。しかし、芸能界の甘さ、ゆるさ、だらしなさを容認し、世間に伊勢谷復帰容認の流れを作り出そうとしていると受け取れる発言。大女優なら、もっと厳しい、芸能界の自浄を促すコメントが聞きたかった」
もっとも吉永小百合に対するこんな擁護の声もある。
「吉永さんは、とても優しい方だと思います。大麻と聞いて、皆、批判的だけど、伊勢谷さんに関わらなければ、本来、批判はできないと思います。どんな人なのか、吉永さんは知っていらしたのかもしれません。もしかして、伊勢谷さんは病気的かもしれない。吉永さんは治療して人生をやり直してほしいと思っているのかもしれません」(テレビウォッチ編集部)