安倍政権時代に"権勢"を誇ったNHKの岩田明子記者が干されている。代わりに『ニュースウオッチ9』の"親菅"プロデューサーが権力を握りつつあるという。NHKもよほど暇な会社だな

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黒人差別問題でトランプ再選が高まっている。この大統領選、韓流ドラマよりも面白いかもしれない

   最後に、11月の大統領選について。バイデン優勢、トランプ敗色濃厚という日本の見方は、どうやら違うようだ。ニューズウイーク日本版で、ビル・パウエルは、新型コロナウイルス蔓延によって、唯一のウリだった好調な経済が打撃を受け、バイデンの支持率はトランプを圧倒していた。警察官による黒人残虐死をきっかけに、警察の友人とみなされたトランプは、ますます支持が落ち込むかと思われた。

   だが差別反対の運動が全国に広がると、抗議行動が略奪や警察署への放火を含む暴力的な騒乱となり、市民の間に不安が広がっていった。トランプと彼寄りのメディアFOXニュースなどは、「法と秩序」を盾に激しい民主党批判を繰り出した。また、この問題について語ろうとしないバイデンは、暴力を容認しているように見え始めたという。その結果、トランプとバイデンの差は、「統計的な誤差の範囲内」(パウエル)にまで縮まってきているそうだ。

   パウエルではないが、コロナのために、投票の多くが郵送になる可能性もあるが、不正な投票や投票に行けなくする方策など、トランプ陣営は様々な手を考えており、トランプ再選の可能性が高まってきているようだ。この大統領選、韓流ドラマよりも面白いかもしれない。(文中敬称略)

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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