深夜のぶどう園、雨の中1人の男がぶどうの房を切り取る姿が、防犯カメラに映っていた。手際がいい。盗られたのは、緑の宝石と呼ばれるシャインマスカット。たねがなく、皮ごと食べられると人気の果物だ。被害は各地で出ているが、ほとんど捕まっていないのが不思議。ぶどうはどこへ行った?
映像は6日(2020年9月)、東京都清瀬市のぶどう園。数分の間に15房余りをカゴに入れて持ち去っていたが、1週間前にも8房盗まれたという。1房1000円くらいはする。被害にあった農家は、「年齢は60、70代、身長は170センチ。許せない」というが捕まっていない。
日本の研究チームが33年かけて開発した人気フルーツ
長野県東御市の農園では、列の一つを全部盗っていった。「大体160房くらい。軽トラ1台分くらいかな」という。盗まれたのは、シャインマスカットだけだった。同県内では今週、2件の泥棒が逮捕された。
シャインマスカットは、爽やかな味と、種がなく皮ごと食べられるので、市場の取扱量が8年で8倍になった人気フルーツ。今年は日照りが多く、出回る数が少なかったが、「出したらすぐ売れる」という。
日本の研究チームが、33年かけて開発したといい、2006年に新種登録された。皮を向かなくていいというのは画期的だった。
吉永みち子(編集者)「農作物って、物凄い時間をかけて作るものだから、(盗むなんて)許しがたい」
しかし、一体どこへいくのか。意外や、ITジャーナリストの三上洋さんが、「簡単に扱える量ではないので、ネットオークションやフリマアプリで販売されている可能性がある」という。
調べてみると、結構あって、1房600円とか6房1000円など、市価の半額くらいで出ているものがある。もちろん農家が傷物を出しているのもあるというが。
ヤンヤン