西村康稔経済再生相は10日(2020年9月)、東京都のモニタリング会議で感染を示すレベルが1段階下げられたことを受けて、GoToトラベルで除外していた東京発着の旅行を10月1日から対象に加える方向で検討すると述べた。きょう11日の分科会で専門家の意見を聞き、判断する。
この動きに、航空券比較サイトを運営するエアトリは「キャンペーンがスタートして1週間で申し込みは5倍に増加した。東京も対象になると申し込みは増加することを期待している」と話した。しかし、キャンペーンで8月の売り上げは伸びていると話す草津温泉のある宿は、「期待もあるが、感染者が一番多いところから旅行をするとなると、感染が拡大してしまうのではないかという不安と両方ある」と話した。
東京対象のGoToトラベルの予算は残っているの?
東京都の小池百合子知事は、今後の感染対策について「ハンマー&ダンス。増えてくるとハンマー、落ちついてくるとダンス」と話した。再度感染が拡大したら「ハンマー」、現象時には緩やかな対策をとって制限を緩和する「ダンス」を使い分けるとした。
ところで、東京が対象になった場合にGoToトラベルの予算は足りるのかという問題がある。
伊藤利尋アナ「GoToトラベルキャンペーンの予算は1.3兆円で、これは最大2万円支援される宿泊で6500万人分に当たります。7―9月の利用者は781万人という集計があるので、まだだいぶ余っているはず」
観光庁によるとGoToトラベルの予算配分は全国を13区域に分けるシステムとなっており、「東京からの観光客が多い地域は予算申請が増えるだろう。また東京への旅行については、東京は観光需要が大きいので個別に予算を計上している」とコメントしている。
元サッカー日本代表の鈴木啓太「予算が残っているか心配だったが、大丈夫そうだ。ほっとひと安心です」
読売新聞などの記事では、さまざまな制限が緩和の動きにある。たとえば、演劇は満席を容認、プロ野球は人数制限なしで定員の50%以内へ、クラシックコンサートや歌舞伎などまた大声にならないイベントは5000人以内なら100%まで観客を入れてよくなる方向に動いている。
若狭勝弁護士「緩和の動きには政治的背景がある。菅総理が誕生し、10月に解散総選挙の可能性がある。規制を緩和していい部分を見せていかないと選挙で勝てないので、今後もいろんなものを打ち出していくと思う」