ライフルホームズが8日(2020年9月)に「コロナ禍での借りて住みたい街ランキング」を発表した。1位は、ちょっと意外な神奈川・本厚木だった。都心からは遠いイメージだが、小田急線で新宿まで1時間弱、ロマンスカーも停車する。その一方、箱根まで車で50分という場所に位置する。本厚木の駅周辺で街の人の多くが本厚木の魅力として挙げたのは「豊かな自然」だった。
ちなみに2位は東京・葛西、3位は埼玉・大宮だった。
西に丹沢山地、東には相模川。市内に温泉宿17カ所
西に丹沢山地を臨み、東には相模川。七沢森林公園、あつぎつつじの丘公園などの大きな公園がたくさんあり、ダム湖の宮ケ瀬湖は冬季のイルミネーションなどで人気だ。またキャンプ場も市内に2カ所あるうえ、夏場には花火大会が人気のあつぎ鮎まつりが開催される。七沢温泉ほか市内には17カ所の温泉宿がある。
小倉智昭キャスター「好きな街の一つです。宮ケ瀬近くにはよく釣りにも行っていました。借りて住むなら都心にも近いし、いいのではないか」
家賃が比較的安い。番組調査では1Kの相場は新宿が10.67万円、下北沢が8.74万円に対して本厚木は6.28万円。2LDKだと新宿が34.12万円、下北沢が24.05万円に対して本厚木は10.30万円と格安。
かつて沿線に住んでいたというお笑い芸人の古坂大魔王「夜の電車で寝過ごして本厚木のマンガ喫茶で寝たこともある。電車を使えば近いし便利で安かった。もう30年前ですが、ワンルームで家賃1万円の部屋をシェアしていた」
市の子育て支援も充実しており、紙おむつなどの消耗品は1カ月4500円程度分を無料配送してくれるうえ、子育てセンターの利用も無料。不妊治療の助成金も県の助成にプラス10万円上乗せがある。2時間1800円で有償ボランティアが派遣される制度もある。さらに、2021年には駅前に商業施設が開業する予定だという。
住まいと街の解説者で東京情報堂の中川寛子さんは「コロナ禍で住まいに求めるものが変化している」として、「在宅勤務が増えて広い家に住みたいという人が、散歩の機会が増えて自然の多い場所に住みたいという人が増えたのではないか。ポイントはテレワークがどれだけ定着するかがまだわからないので、一気に郊外ではなく、都心に通える距離であること」と分析している。