私は案外、菅政権は早く倒れると見ている。叩き上げの菅は他人にはいえないカネの苦労をどれだけ重ねてきただろうか
こうして生まれる菅政権は、安倍の任期である来年(2021年)9月までの「ワンポイント政権」だが、ここへきて、辞任の裏を知らない国民から、病気で辞めたのはかわいそうだという声が出てきた。共同通信によると、政権への支持率が約20%もアップしたというのである。
騙されやすいのは日本人の特性だが、この"錯覚"を利用しない手はないという輩が出て来るのも自民党らしい。
下村博文選対委員長が作らせたのではないのかといわれる「下村カレンダー」というのがLINEで出回っていると、新潮が報じている。
それによると9月29日に衆議院を解散して10月25日に投開票。そこで現状維持かやや減ぐらいなら、菅が信任されたということになるのだろうが、それは、甘すぎる。国民を蔑ろにした永田町のボス猿談合で選ばれた菅政権に「NO」という絶好のチャンスである。
私は、案外、菅政権は早く倒れると考えている。なぜなら、菅は叩き上げの党人派である。小泉純一郎、安倍晋三、麻生太郎、福田康夫のように、二世三世でもない。地盤も看板もカネもなく、ここまで成り上がってくる間に、他人にはいえないカネの苦労をどれだけ重ねてきたのだろう。
それに、昔の同僚や親しい国会議員たちが、菅は「総理になりたいといったことはない」と口をそろえている。