各地の学校で、新型コロナ感染を恐れて学校を「自主欠席」する子供たちが増えている。文部科学省は、新型コロナ感染が不安で学校を休んだ場合、校長が認めれば欠席扱いにしないように教育委員会に通達している。
埼玉県所沢市の小2児童は、学校から配布された課題などを1週間ごとに受け取り、自宅で1日5時間勉強の時間を設けて課題に取り組み、提出している。このケースは、親が「学校の感染予防対策が不十分。自分で防げない年齢なので自主欠席させてほしい」と申し入れたもの。
先生のいい加減なマスク状態が怖くて欠席
子供自身が「自主欠席」を望むケースもある。札幌市では、市教育委員会の課題にヒップホップダンスを交えるなどユニークで、教育委員会から出された課題を提出することで、受験の際は出席扱いになる。札幌市の中2生徒は始業式の日に登校し「学校は感染予防ができていなくて怖い」と感じて自主欠席している。始業式の日に、新任の先生がステージで「あごマスク状態で、移動しながら話していて怖かった」と生徒は話す。
大阪府寝屋川市など一部の自治体では、自主欠席を認める「選択登校制」を導入している。寝屋川市の自宅学習では、ライブ配信も選択ができ、出席停止扱いになる。課題提出と月1回程度の対面指導で出席扱いとなる。名古屋市では小中高校の自主欠席が延べ2195人いる。
コロナ禍において、子供たちの学習機会をどう守ればいいのか。
教育評論家の尾木直樹「寝屋川市や札幌市などはきめ細かく対応していて感心している。学校に行かないという学び方も選択肢の一つであり、オンライン教育の整備などを急ぎICT化を進めることがこれからの教育にきわめて重要」
国際政治学者の三浦瑠璃「子供のために何がベストか、100%じゃない時に重要になるのが国や地方自治体の方針です。ただ、これにはオンラインを取り入れることで、これまでの学校の欠点を改善していく面と、虐待家庭などへの目が行き届きにくくなるという面がある。この2方向があることを踏まえて議論しなくてはいけません」
小倉智昭キャスター「すべてオンラインで済ませるようになったら、人類はどうなってしまうのだろうと不気味に思いますが...」