菅で決まり!自民、秋の総選挙に向け「苦労人の叩き上げ」「角栄の再来」...すでにイメージ戦略に動きだす?

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   菅義偉官房長官(71)が二階派に加え、最大派閥の細田派、麻生派の支持を固めた。まだ誰も正式な出馬表明をしていない段階で、「ポスト安倍」レースの大本命は菅官房長官という流れが決まってしまったようだ。司会の小倉智昭はカメラに向かい、「3年前に秋田の湯沢で講演した時、商店街の人に『菅さんは総理大臣になれますか』と聞かれ、『難しいかも』と言ってしまいました。訂正します」と笑った。

   番組では菅氏の人物像に迫る特集を組んだ。秋田県雄勝町(現・湯沢市)の農家出身。高校卒業後に上京し、段ボール工場に就職した。その後築地市場で働きながら学費を溜め、法政大学に入学。1973年民間企業に就職するが、小此木彦三郎元通産相の秘書として、11年間勤務し、87年に横浜市議会議員に初当選、96年に国会議員に初当選した叩き上げだ。

   ストレス発散は甘いもの。座右の銘は「意志あれば道あり」。また、菅氏は行き付けのそば処の店主に、「官房長官か幹事長にはなりたい」「総理大臣にはなる気がない」と言っていたそうだ。

共同通信論説委員は「戦わずに生まれる政権は、逆に弱い」

   元衆院議員で自民党・石破派だった若狭勝弁護士は「組織をいい方向に持っていくのはトップではなく、全体を見渡し掌握しているナンバー2。菅さんは8年近くナンバー2としてやっているわけですから、組織の流れ、国の流れを良く分かっている。個別具体的な政策はもとより、大きな点も色々掌握しながらやってきていると思うので、そういう意味では期待できる」と話す。

   また、若狭弁護士は「総選挙はおそらくこの秋に行われると思います。菅さんが苦労人で叩き上げであるということで、田中角栄さんの再来という形で自民党はこれから菅さんの人物像のイメージアップをしていくでしょう」と読んでいる。

   一連の流れには、不安の声もある。共同通信社論説委員の柿崎明二さんは「菅さんは支持を集めすぎですね。2007年の第1次安倍政権の時も、菅官房長官が再チャレンジ議連という安倍さんのための派閥を作り、超派閥で一気に100人を集め、そこに古い派閥が乗ってきた。戦わないまま生まれたので、非常に脆弱だった。誰が中枢か分からず、色々な派閥の親分が色々なことを言い出し、参院選の惨敗につながりました。流れで固まったから強いというのは、逆だと思います」と話している。

文   ピノコ| 似顔絵 池田マコト
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