「ポスト安倍」の最有力候補に上ってきた菅義偉官房長官(71)とはどんな人物なのか。「グッとラック!」は故郷の秋田県湯沢市へ向かった。小中高校の同級生の1人は、「冬は休み時間に相撲を取っていた。義偉があまりに強くて、対戦したって話にならなかった。川では渓流釣りにも行っていたが、それも上手でヤマメ、イワナをどんどん釣れるわけだ」。高校の同級生は、「冷静沈着で目立たない人だから、国会議員になるようなタイプではなかった。俺も義偉君と同級生だったのか、と卒業アルバムをみて初めて知った人も多い」
菅さんはイチゴ農家の長男として生まれ、高校を卒業すると「農家では食べていけない」と集団就職で上京。段ボール工場で働きながら、学費が一番安かったという法政大学に入学し、アルバイトを掛け持ちしながら卒業した。民間企業に就職するが、「世の中を動かす政治に人生をかけたい」と市議会議員の秘書に転身し、11年間務め38歳の時に横浜市議になった。そして1996年、47歳で衆議院議員に初当選した。
余計なことを言わない、知っているのに「知らない」で乗り切ってきた...
家族は妻と息子3人。菅さんと親交が深かった山本一太群馬県知事は、妻の真理子さんの存在が大きいという。「(真理子さんは)とにかく、菅さんが大きな仕事をすると信じていた。半歩後ろに下がって、しっかり支えるという感じでした」と話す。
長年取材していたTBS政治部の川西全デスクは、「『たたき上げ』という言葉が真っ先に思い浮かぶのは永田町では菅さんと思います」と語る。官房長官になってからは、「余計なことは言わない。これがミスをしない。知っているけど、知らないって答える、そういう人です」と語る。
立川志らく「たたき上げについて、どう思いますか」
西村博之(2ちゃんねる開設者)「公文書改ざんなど大義を追及するよりもバランスを取ってポジションをとるというタイプ、どうかなと思います」
上地雄輔(俳優)「自民党で2世や3世の世襲ではなくて総理大臣になるのは久しぶりですよね。期待したいです」
鴻上尚志(作家・演出家)「(甘党で)お酒を飲まないってすごいことですね。この世代のたたき上げで、交渉するのに酒を飲まずにこの地位に来たのはすごい」