新型コロナの新規感染者数が高止まりだ。とりわけ大阪。昨日19日(2020年8月)は187人と東京より1人多かった。吉村洋文知事は、「数字より高齢者の感染が広がっている」と危機感を表明。また、日本感染症学会の舘田一博理事長は、「第2波の真っ只中」と同学会で挨拶した。
大阪は明日21日午前零時に、大阪ミナミに出していた休業・時短要請を解除する。陽性率が大幅に改善したためだが、「5人以上の飲み会自粛」は31日まで続ける。危ない綱渡りの理由は、高齢者への感染拡大と重症者の増加だ。
「東京は一人暮らしが多いが、大阪は家族が多く家庭内クラスターに」
大阪の重症者数は、7月20日には5人だったのが、昨日は60人と急増している。大阪府医師会の茂松茂人会長は、「8月に入って、高齢者の感染が増え、危機感を持っている。ミナミの自粛要請も、もう少し早く始めていればよかったかもしれない」という。高齢化はすなわち重症者が増えることを意味する。
大阪と東京との違いを茂松さんは、「若い人から高齢者への感染、高齢者施設でのクラスターの発生、家庭内感染」という。「東京は一人暮らしが多く、大阪は家族が多い」という違いもあるという。
白鴎大教授の岡田晴恵さんは、「今後東京も同じようなことになる。他の地域でも時間差で起こる。介護士さんなどのPCR検査を全国でやらないといけない」という。
吉村知事は、「重症センター」をこの秋にも立ち上げると表明したが、茂松さんは、「病床を増やすのはいいが、スタッフをどうするか。急増はできないので、どこかの病院からとなると、元の病院が大変なことになる」という。ただ、府と医師会は集合契約を結んで、PCRの拡充を目指してもいる。