天保山製薬横浜支店に勤務するアラサーのMR(医療情報担当者)・相原メイ(多部未華子)が雇っている家政夫・鴫野(しぎの)ナギサ(大森南朋)は、5年前まで業界最大手のソルマーレ製薬でメイと同じMRをしていた。そのナギサがMRを辞めて家政夫になった理由が、ついに明かされる。
アンタレス総合病院での新薬説明会の当日、メイが忘れたタブレットを届けにきたナギサは、「箸尾(はしお)さん」という館内放送の呼び出しを聞き、急に浮き足立つ。そして、受付にやって来た美しい女性(松本若菜)を見て、動けなくなった。
ゴルフ練習中に田所から「付き合ってください」と告白される
それ以来、ナギサは仕事中も心ここにあらずで、料理でもひどい失敗を繰り返すようになった。ナギサの緊急事態だと感じたメイは、ナギサの自宅を訪ね、病院で見かけた女性のことを尋ねた。すると、ナギサさんはこれまで秘密にしていた過去をメイに話し始める。
病院で見かけた箸尾玲香という女性は、ナギサのMR時代の後輩だった。彼女は営業成績抜群のナギサのひと言ひと言をすべて手帳に記入するほど熱心な仕事ぶりで、やがてナギサとともに重要プロジェクトのメンバーに抜擢された。
しかし、寝食を惜しんで仕事に打ち込むあまり、肉体的にも精神的にも追い込まれていった。そして、あることをきっかけについに心が折れ、「すみません。もう無理です」と泣きながら会社を辞めてしまったのだ。
ナギサは「彼女はずっと助けを求めていたのに......」「すべて私の責任です」と自分を責め、彼女のような働く女性を少しでもサポートできればと、家政夫に転職したのだった。だからこそ、同じMRで仕事に熱心過ぎるメイのことが心配で仕方ないのだ。
一方、新設される大学病院の人事のキーマンがゴルフ好きと聞いたメイは、そのキーマンとプレーするときのために、ゴルフ練習場に出かける。ライバル会社アーノルド製薬のMR・田所優太(瀬戸康史)と一緒に練習を始めるが、2人は互いのことを意識するあまり、ぎこちないやり取りを続ける。業を煮やした田所は、もう一歩踏み込むきっかけをつかもうと、カケに打って出る。
「あそこのグリーンに1発で乗せられたら、オレと付き合ってください」と告白し、田所が打ったボールはなんと......。
サンバイザーからウェア、シューズに至るまで、まるで本当のゴルフ場に行くような「正装」で練習場に現れたメイがいじらしくて、たまらなく可愛らしい。(よる10時放送)
寒山