島根県松江市の立正大淞南(しょうなん)高校サッカー部の寮で、新型コロナの大規模クラスターが発生した。感染者は寮生82人を含むサッカー部生徒88人のほか、教員や寮関係者、家族、野球部員など計96人にもなった。北村直樹校長が8月10日(2020年)深夜に急遽会見を開き、「多大なる心配と迷惑をかける事態を招いてしまい深くお詫び申し上げる」と謝罪した。
寮では、アルコール消毒や手洗い、マスク着用の指導や部屋の換気に加え、体調不良者は2人部屋から1人部屋への移動、食事の分散や入浴のバランスを考えるなど対策を行っていたが、入浴の人数は制限していなかった。学校は休校し、当面立ち入り禁止で消毒を徹底するという。
遠征で練習試合をした他県の部員にも症状が!
サッカー部は先月23日から今月7日にかけて大阪、鳥取、香川に遠征し、練習試合を行っていた。香川県では県内県立高校4校と対戦しているが、一部の生徒に発熱などの症状がでているという。この4校は自宅待機とPCR検査を行う予定となっている。
佐藤昭裕(日本感染症学会専門医)「寮生活というのはコロナ以前から集団感染が度々起きていた。これまで起きていなかったのがむしろ珍しい。換気、食事、マイクロバスの3つが集団感染を引き起こしたのではないか。対策は難しく、起こるべくして起こった。換気については窓が2箇所以上あれば開けっ放しがベスト。窓が一つしかないときは入り口のドアを開けて扇風機をつける。開けっ放しが難しい場合は30分から1時間に一回、5分から10分開ける」
司会の加藤浩次「僕がイメージしていたよりもっと換気をしないといけない」
近藤サト(フリーアナウンサー)「学校も可能な限り対策してきたと思う。寮生活はどうしても限界がある。食事中に一切しゃべらないという管理は難しい。謝ったのは誰に対してなのか。誰かに責任を負わせるものではない」
加藤浩次「責任という形になってしまうと、クラスターが発生した際に隠蔽が行われる。情報開示がいいことだということにしないと感染者を増やしてしまう」
文・みっちゃん