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フジ「テラハ」の内部調査がプロデューサー同席とは笑止千万。誰も本当のことを言うものか

   フジテレビの「テラスハウス」に出て、スタッフから「やらせ」を指示されたため、SNSなどで酷い中傷をされ、自殺した元プロレスラー木村花事件を調査してきたフジの「検証報告書」が、おかしいと文春が報じている。

   元々、出演者などへの聞き取りは、制作会社社内で、プロデューサーら身内同席で行われたので、「芸能界で活躍したい若者がテレビ局に不利となる話を話せる環境ではなかった」と、制作会社の関係者が語っている。

   しかも、文春で実名を出して、やらせがあったことを告発した、花の相手の小林快のところにはフジから連絡はなかったという。

   これではいくら、「制作側が出演者に対して、言動、感情表現、人間関係等について指示、強要したことは確認されませんでした」と言っても信じるわけにはいくまい。

   花の母親は、7月15日に、BPO(放送倫理・番組向上機構)放送人権委員会に審議を申し立て、「今度こそ第三者による公正な審議を願っています」といっている。

   こちらは、夫がなぜ自殺したのか、その真実を知りたいと提訴した。赤木俊夫元近畿財務局職員の妻・赤木雅子の話を、相澤冬樹が聞いている。その多くが、夫・俊夫との楽しい夫婦の思い出話である。

   手弁当を毎日持って行った。坂本龍一が好きだった夫のために、同じような髪型にしてあげた。書道はプロ級の夫が中国へ筆などを買いに行くので、中国語を勉強した。

   こうした平凡だが楽しい2人の日々を、上からの命令による文書改ざん事件が奪ってしまった。今度こそ、佐川宣寿がどういう経緯によって、文書改ざんを命じたのか、真実が明らかになると信じたい。

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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