警視庁芝浦分駐所第4機動捜査隊の巡査部長・志摩一未(星野源)のかつての相棒の死は、自殺ではなく、犯罪を阻止しようとした結果の不慮の転落死だった。現在の相棒の巡査部長・伊吹藍(綾野剛)の再調査でそのことが判明し、志摩は長年の自責の苦しみから解放された。
現場に居合わせたコスプレ少女たちが抱える孤独
一方、隊長・桔梗ゆづる(麻生久美子)の自宅に、水道工事業者を装った人物によって盗聴器が仕掛けられた。どうやら桔梗がかくまっている裏カジノ事件の情報提供者・羽野麦(黒川智花)を狙って、組織が動き出したようだ。怪しい男(菅田将暉)の影も付きまとう。
そんな中、管内の敷地に設置されたトランクルームの中に男性の死体があるとの通報があり、志摩と伊吹が初動捜査に駆けつけた。そこで2人が目にしたのは、トランクルームの中で大量の猫砂に埋まり、微笑むような穏やかな顔をした中年男の死体だった。トランクルームの中にはさまざまな家財道具が置かれ、まるで狭小なワンルームマンションのようだ。
自殺の可能性が高いものの、「きっとニャンかある」(伊吹)と睨んだ2人は、ほかのトランクルーム利用者で現場に居合わせた妖艶なコスプレーヤー・ジュリ(りょう)や、家出少女・スゥ(原菜乃華)とモア(長見玲亜)に事情聴取する。浮世離れして見える彼女たちだが、心の奥に何とも言えない悲しみや孤独を秘めていることが分かる。さらに、死体で発見された男と同じようにトランクルームに違法に住んでいる男・倉田靖典(塚本晋也)が、死亡した男との関係について語り出した。
そして、猫砂の謎が解けるとき、図らずもトランクルームが終の棲家となってしまった男の過去が浮かび上がる。(よる10時放送)
寒山