安倍晋三首相の「アベノマスク」が、ついに変わった。国民に不評を買い、閣僚も誰も着用しないなか、ただ一人、4カ月間着け続けた小さめの布マスクを脱ぎ捨て、今月1日(2020年8月)から顔の下半分を覆うサイズの「ベツノマスク」姿になったのだ。
きのう3日、官邸に入る際に記者に「週末から着用するマスクが変わりましたが、その理由を教えてください」と声をかけられた安倍首相は「これも布製のマスクです。この半年間、様々な背作を講じてまいりました。現在、お店でもいろんなマスクが手に入るようになりましたので、ぜひ国民の皆様にも外出時にはマスクを着用していただくなど感染予防にご協力をお願いしたいと思います」と答えた。今月1日は福島県で作られたもの、きのう3日は千葉県の障がい施設で作られたものを着用したという。
配布は必要だったか、菅官房長官「意義はある」?
菅義偉官房長官はきのう3日の定例会見でマスクが変わった理由について、市場のマスク供給量が回復し、先月31日(2020年7月)に医療機関や介護施設などへの無料配布を休止したことやマスクの転売規制を廃止したことが背景にある、と説明した。「アベノマスクの配布は必要だったのか」と改めて問われると、「洗濯すれば何度でも使える布製マスクを多くの国民の皆さんが保有し活用することには意義がある」と答えた。
「モーニングショー」が街で聞いたところ、「やっぱり(アベノマスクを)貫いてほしいな、というところはあるかな」「(アベノマスクは)あごも出ちゃってるし、今の方が気を付けている感は出ていますね」などの声があった。
青木理(ジャーナリスト)「アベノマスクは、後手後手でピント外れな政府のコロナ対応の象徴のようなところがあり、(首相も)意地になって着け続けていたような感がありました」
菅野朋子(弁護士)「変更するのは別に構いませんが、理由が理由になっていませんね。もしかしたら、(アベノマスクを)やめたいなと思っていて、このタイミングをうまく使ったのかなという気がします」
この日は関東地方でも梅雨が明け、晴天が戻った日。単に暑かったからなのかも。