「志摩は好きなスコッチを飲める日が来るのだろうか」
「志摩は何度も、何度も、「お前のしたことは許されないが、そうさせたのは俺だ」と香坂に声をかける自分を想像した。実際にかけた言葉は「進退は自分で決めろ」だった。自分の正義に従って香坂を見放した。1話で志摩は伊吹に「自分のことを正義だと思っている奴は一番嫌いだ」と言っている。これは香坂ではなく、自分のことを指している。だから他人も信用していないが、自分も信用していないのだ。志摩はあれからウイスキーが飲めない。6年前の真相が分かっても尚、飲めないだろうな。志摩は自分を信じることが出来るのか。伊吹と好きなスコッチを飲める日が来るのだろうか...いや最終回には絶対に飲んでるさ」
「村上虹郎さん、熱演でした。志を高く持ち、夢だった刑事になった香坂。「刑事は正義」きっと彼の信条だったのでしょう。正義とは正しい事。悪い奴を捕まえるのは正義。でもその正義が暴走して証拠を捏造するという事態になればもはや正義ではない。絶望の中、刑事を辞めようと決意した日、約束の場所に来ない志摩を待ちながら何を思っていたのか。香坂は犯罪を目撃した瞬間、通報し自らも現場に駆けつけようとした。最後まで刑事として生きた彼に少しは救いがあったのではないかと思った」