劇団四季、公演再開の舞台裏に密着 舞台の火を消さぬための「終わりなき闘い」

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公演再開の1週間後に俳優の1人が感染する事態に

   7月13日。公演再開の前日は創立者・浅利慶太の命日だった。演劇の灯を絶やさないために決めた、公演の再開。その決断が正しかったのかどうか、吉田社長は考え続けてきた。劇団四季は存在意義をかけて闘ってきた歴史がある。社会にとって演劇は必要なのか、その問いに答えるために全国各地に出張して演劇を通して人生のすばらしさを伝え続けてきた。東日本大震災の年には被災地に赴き、無料の公演を行ってもいる。

   そして7月14日、公演再開の当日。専門家の助言をもとに作った感染対策を徹底して、開場となったKAAT神奈川芸術劇場に観客を迎えた。そして開演。終焉後には、多くの観客の笑顔が俳優たちを励ました。吉田社長は「闘いは続いている。今日がゴールではなく、今日がスタートだ」と話した。

   公演再開から1週間たった7月20日、公演に参加していない俳優の1人に感染が判明。劇団四季は再び休演に追い込まれた。ほかに感染者は出なかったが、劇団はさらなる感染防止策を迫られることになった。2日間の休演を経て、23日から再び公演を始めている。ただし、客席の半分を空席にしているため赤字が続いている。

   吉田社長は「リスクは常にあり、またいつ公演が途切れるかわからない。しかし、続けなければこの仕事は失われる。対策をとりながら続けていくしかない」と決意を語った。劇団四季は自らに問いかけながら終わりなき闘いを続けている。

   ※NHKクローズアップ現代+(2020年7月28日放送「劇団四季 終わりなき苦闘~密着 再開の舞台裏~」)

   文・バルバス

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