きのう26日(2020年7月)、東京都の新型コロナ新規感染者は239人と6日連続の200人超え。大阪府でも141人と過去2番目の多さとなった。兵庫県が49人、福岡県が90人、熊本県が21人と過去最多を記録した県も相次いだ。全国の累計感染者数は3万595人と3万人を突破。
感染者数の増加に対し、重症者数の増加は遅れてやってくる。東京都では4月17日に新規感染者206人とピークを迎えたが、重症者数が105人のピークとなったのは11日後の4月28日。さらに入院患者数ピークは1週間遅れ。5月6日の2974人となっている。
医療専門家「重症者がじわじわ増え、現場は悲鳴をあげている」
仮に東京都の第2波のピークが7月23日の366人だとすると、重症者数ピークは8月の第1週、その後入院患者のピークを迎えるかもしれない。
感染拡大を受け、西村康稔経済再生担当大臣は26日夕方の会見で、経済界に対し「テレワーク70%」「業種別ガイドラインの徹底」「体調の悪い方は出勤させずPCR検査」「大人数の会合は控える」「接触確認アプリCOCOAの導入促進」の5点の協力を呼びかけた。
二木芳人昭和大学教授「1度目の山は緊急事態宣言で経済にブレーキをかけて止めた。今アクセルを踏んだ状態で感染対策がどこまでできるか。どこまで許容するか、見極めが重要」
鹿野晃ふじみの救急クリニック院長「ここ数日で重症者数がじわじわと上がってきている。体感では第1波ピーク前の感じ。重症患者の病床が急速に埋まってきているので、3週間後は危機的状況もあり得る」
「医療機関の経営の落ち込みも深刻、人手不足だ」
丸田佳奈(産婦人科医)「第1波のときとまったく同じ傾向をたどっている。同じことが起きることがわかりきっているのに国が動かない」
二木教授「ピークが(7月23日の)366人であって欲しいと思っているが、国はもっと大きなピークが来ると想定して対策をしていただきたい」
鹿野院長「ふじみのクリニックは重症患者病床数を2床から7床に増やし、危険手当で離職を防いでいる。埼玉県も一度は240床まで減らした入院病床をまた600床に戻した。医療のほうが悲鳴をあげている。長期戦を覚悟して悲壮感も漂っている。病院は4月、5月の経営が落ち込んだが、その報酬が2カ月遅れで入ってくる。人員強化、設備も整えなければいけないのに手元のお金がない」
二木教授「東京は保健所業務がパンク状態」
立岩陽一郎(ジャーナリスト)「人をどれだけ担保できるか。自衛隊病院活用も真剣に考えないといけない。アメリカは一番厳しかったとき軍の病院船を使ったが、こういうことを日本は議論していない」
小倉智昭キャスター「東京の自衛隊中央病院は緊急の場合、1000床まで増やせる。使わせてもらうことはできないのか」
文・みっちゃん