7月5日(2020年)、静岡県磐田市の住宅街で、駐車場に止められている車にひっかき傷を何カ所も付ける男をドライブレコーダーが捉えていた。車の持ち主によると、傷跡は9カ所に及び、修理代に70万円、警察に被害届を出した。
この住宅街では、ほかにもさまざまな迷惑行為の被害が相次いでいる。コインランドリーでは、テーブルの上にたんぽぽの花が大量に置かれていた。外国人宅では、懐中電灯を照らして窓際までやってきて部屋の中を覗き込まれ、「外国人出ていけ」と言われた。子供を連れて買い物から帰る途中の車の前に自転車を停め、「バカバカバカ」と言われた主婦もいた。数年前には敷地内に青ペンキをぶちまけられた家もあった。近隣住民によると、「迷惑行為を行っているのは近所の70代の男性」
警察が出動して暴行の現行犯逮捕
その76歳の1人暮らしの男性を直撃すると、「知らんもの。車に傷をつけたのは自分とは関係ない」と強く否定する。しかし、記者がどうやって傷をつけたと思うかと問うと、「尖がったドライバーとか、硬いものでやれば傷はつく。ドライバーは握りやすいし」などと、妙に具体的に話すが、「ただ、やったのは俺じゃない」と言い張る。
ただ、車の傷以外の迷惑行為については、自分がやったと認めた。たんぽぽの花を置いたのは「大した事件じゃない。ちょっとした嫌がらせ」、懐中電灯での覗き込みについては「防犯カメラの位置を確認しただけ」、青ペンキぶちまけについては「監視カメラに写っていたから言い逃れはできない」と話した。
事態は先週、急展開した。近隣住民が車を止めたところ、男が出てきて口論になり、住民の妻が突き倒されて腕から出血し、暴行容疑で現行犯逮捕されたのだ。警察は車に傷をつけた事件についても関連を調べている。