明日22日(2020年7月)から始まるGoToキャンペーンの迷走が続いている。16日に東京の除外が決まったことでキャンセルが殺到、当初キャンセル料を補償しないとしていた政府だったが、昨日20日に一転して補償の方針を打ち出した。
二転三転する政府の方針に旅行代理店は大混乱。1日に1000件以上のキャンセル連絡が入るという都内の代理店では、客からの問い合わせに対しても、詳細が決まるまでは明確な答を返すことができないでいる。
「同じ税金を払っているのに東京だけ差別か」
小池百合子東京都知事も「政府が言っておられることなので詳しくは聞いておりません。現場が混乱していることは聞いているので、設計図を示していただきたい」と不信感を示している。
東京除外とはいえ、東京を通過する旅行や、千葉など東京近郊に宿泊し、実質的に都内を観光する旅行はキャンペーン対象だ。旅行代金も27日からは割引販売されるが、26日までの旅行は各自で申告、旅行後に還付されるというややこしい仕組みだ。
さらに地域共通クーポンが使えるようになるのは9月からで、それまでは実質35%の割引だ。若者の団体旅行、高齢者、宴会を伴う旅行については「控えていただきたい」というが、これも若者や高齢者が何歳なのか曖昧なまま。
街の声は「同じ税金を払っているのに東京だけ除外」「年齢制限がどこまでなのか。やっていることがあやふや」
受け入れる側も対策に大わらわだ。USJは、マスクの着用、アルコール消毒の他、熱中症対策にマスクフリーゾーンを設置。地域ぐるみで感染症対策を進める新潟県妙高市では、酒蔵が消毒用アルコールを、衣類専門店ではマスクを発売するなどGoToキャンペーンの活用を進めている。
キャンセル料を払うことで、逆にキャンセルを続出させた
小倉智昭キャスター「なぜこんな右往左往するキャンペーンをやらなければいけないのか」
篠原靖(跡見学園女子大学准教授)「間に合わせなきゃという政治判断があったのだと思います。ドタバタの中で事務局は頑張っていると思います」
二木芳人昭和大学教授(感染症学)「キャンペーンを今の時期にやるのは問題がある。経済との両立はわかるが、まだ旅行する時期ではない」
三浦瑠麗(国際政治学者)「政府のグダグダ、自民党のたじろぎがみっともない。キャンセル料を払うことにすると、キャンセルを続出させてしまう。政府が宿泊施設に打撃を与えてしまった。
小倉智昭キャスター「ここまでいろいろ考えて観光して楽しいのかな」
三浦瑠麗「今のキャンペーンでもほとんどのところが潰れてしまうかもしれない。小さなお金の使い方で、密にならないよう、近距離をちょこちょことたくさん行くくらいしか旅行業界を救う道はない」
文・みっちゃん