藤井聡太はたいしたものだ。将棋タイトルをもう1つ増やして「AI世界王」をつくり、藤井がAIに挑んでねじ伏せるところを見たい

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   藤井聡太(17)は「探究」という言葉が好きだそうだ。藤井が、渡辺明棋聖を破り、30年ぶりに最年少記録を塗り替え、第91期棋聖になった。中盤の形勢は渡辺有利と見られていたが、渡辺の意表を突く攻めで逆転し快挙を成し遂げた。渡辺とは何度か競馬場で会い、知り合いを介して酒を飲んだこともある。大らかで話好き。勝負師らしくは見えないが、テレビで見る対局での表情は勝負師そのものである。

   それにしても藤井はたいしたものだ。彼は、木村一基王位とも戦っているが、下馬評では、こちらのほうは藤井優勢だが、棋聖のほうは渡辺に分があると見られていた。このままいけば、王位戦も勝ち、2冠に輝くかもしれない。私は将棋に詳しくないが、亡くなったオヤジが好きで、素人4、5段の実力はあったようだ。家には見かけは立派な将棋盤があり、子どもの頃はオヤジとはさみ将棋をしたものだった。

   藤井の偉業にケチを付けるわけではないが、現在のタイトルは8つあるそうだが、もう1つ増やしてAI世界王というのをつくらないか。藤井もAIを駆使して強くなったらしいが、AIは将棋もチェスも囲碁も制覇している。藤井がAIに挑み、ねじ伏せるところを見たい。将棋界はAIに怯えていないで、AIとの世界戦をテレビで生中継すれば高視聴率間違いない。

  • 藤井聡太・新棋聖(日本将棋連盟の公式サイトより)
    藤井聡太・新棋聖(日本将棋連盟の公式サイトより)
  • 藤井聡太・新棋聖(日本将棋連盟の公式サイトより)

テレ朝『報ステ』スタッフがドンチャン騒ぎでまたコロナ感染。懲りない面々だ

   フライデーに、『報道ステーション』の富川悠太(木曜日と金曜日のMC)が家族と食事をしている写真が掲載されている。イオンのフードコートで「はなまるうどん」を食べていたというから、意外に質素だ。

   だが新潮によれば、『報ステ』の外部スタッフが新型コロナウイルス感染の疑いで、PCR検査を受けることになってしまったという。幸い、陰性だったそうだが、それ以外でも、7月2日の放送終了後に、スタッフ20人前後が、複数の飲食店に別れてドンチャン騒ぎをして、局の上層部が怒り心頭で、騒いだスタッフ全員を6日から10日まで「出勤停止」にしてしまったそうだ。

   2日といえば木曜日、富川の担当の日である。もちろん富川は参加していないが、彼の感染で大きなダメージを受けた番組なのに、懲りない面々のようだ。富川は10月の改変期にMCを降ろされるという情報もあるらしい。せめて家族といるときは心穏やかに、人生を楽しんでもらいたいものだ。

   同じフライデーが、19日(日曜日)から始まる『半沢直樹』(TBS系)の主演、堺雅人が撮影で見せた「役者魂」を褒めあげている。2人の子どもを授かり、家庭を優先したいと仕事をセーブしてきたそうだが、あの最終回に42.2%を記録したオバケ番組の焼き直しでは、かなり苦労するのではないか。顔がふっくらとして、いくらか中年の気配が漂う堺では、「倍返し!」も迫力を欠くと思うのだが。まあ、私は見る気はないからどちらでもいいがね。

阪神がエース西勇輝の不倫に大甘処分、阪神って不祥事慣れしているからね

   さて、不倫文春、今週は阪神タイガースのエース、西勇輝(29)が、5月3日、「ステイホーム」と吉村府知事が大声で叫んでいるのに、家にいるどころか、石原さとみ似の30代前半のファンの女性を、県をまたいでホテルに来させ、速攻でSEXをしていたというのである。西は元オリックス。18年にFA権を行使して、阪神に移籍。阪神を選んだ理由は「大阪にいる家族の環境を変えたくないから」というものだそうだ。今季は開幕投手を務めている。

   環境は変えないけど、女は変えてもいいのか、西よ。そうもいいたくなるが、彼女とは昨年4月に友人の紹介で知り合ったという。男女の関係になったのは、昨年の10月11日。西から東京へ来ないかといわれ、チームが泊まっている東京ドームホテルで寝たそうだ。この日は、巨人とCSを戦っている時だぞ。この男、図太いのかバカなのか。この女性も、文春にタレ込んだのは、西のこんなところが嫌になったからだった。

   「結局は自分中心で、私はただ都合のよい女だった。他にも同じような思いをする女性がいるかもしれないので、打ち明けました」

   こういう男を渡部建症候群とでもいうんだろうな。私も昔は、そうだったなと反省しています。今は誰にでも誠心誠意尽くそうと思っているのだが、相手が寄ってこない。まあ、それはそれとして、文春の電話直撃に、最初は知らんふりだったが、女性の名前を告げると慌てて切ったという。

   その後、西のマネージメント会社から、奥さんには謝罪した、奥さんは度量が広く、「記事に関してはお灸をすえる意味でもしょうがない」と話して解決済みと連絡があったという。球団側は、本人から連絡を受けている、厳重注意、厳正処分をするといっていたが、どうやら厳重注意で終わったようで、大甘の処分に批判が出ている。新型コロナウイルスに感染した藤浪晋太郎投手への処分も甘いといわれたが、今回ははるかに超甘である。阪神って、不祥事慣れしているからね。

『テラハ』木村花の法名は「紫月陽花信女」。アジサイが好きだった

   さて、文春が追及しているフジテレビの『テラスハウス』やらせ事件だが、今回は、番組のスタッフからも証言が取れた。その人間がこういう。

   「問題は悪質な"やらせ"が横行する撮影現場で出演者の人権がないがしろにされていたことです。花ちゃんが過呼吸になった悲惨な光景が今でも目に焼き付いて離れません。どうしてあの時カメラを止めなかったのか......」

   自殺した木村花の49日法要が7月10日、都内の霊園でひっそりと行われた。法名は「紫月陽花信女」。アジサイが好きだったという。過呼吸になった花が階段を降りたところで倒れ込んだ。現場は騒然となったが、撮影は再開されたとスタッフは話している。

   この番組は、男女6人の共同生活をただただ記録したものだったはずだ。チーフプロデューサーの松本彩夏もウエブ媒体の取材に対して、「こちらの主観がなるべく入らないように、カメラをできるだけ動かさないようにしています」と答えている。だが、カメラは常に修羅場を抑えようと動き回っていたのだ。SNSで炎上してナンボ。それが現場の実態だったようだ。花の母親は、BPO(放送倫理・番組向上機構)の放送人権委員会に申し立てるという。

   やらせといえば、週刊女性が、フジテレビの日曜日にやる『ザ・ノンフィクション』でもヤラセがあったと告発している。私はこの番組が好きで、録画して見ている。この中に、「マキさんの老後」という人気シリーズがあった。ジョンはレズビアンで、マキはゲイの「老年」ではない中年カップルだ。

   何回か見たが、暗くて陰鬱になるので、そのうち見なくなった。マキが、「とにかく"ケンカしてください"と言われるんです。ケンカするまで帰ってくれないから早く帰ってほしくてケンカをしていましたね」。マキは、生活費として10万円入れているのに、「たった2万円しか生活費を入れずに威張っているオカマとして放送されたんです」。

   究極のやらせはこんな具合だ。

   「年越しのシーンで言い合いになった際に、私がワインボトルを割ったように演出されました。ガチャーンという効果音がはめ込まれていたんです。もちろん私はボトルを割っていません!」(マキ)

   こんな番組がノンフィクションであってたまるか。私が知っているだけでも、いくつものやらせがあったように思えるシーンがあった。ときには面白いものもあるだけに残念だが、フジはきっちり調べて、番組内で謝罪をすべきである。

「コロワイド」蔵人金男会長がM資金話に騙されたというから、笑える

   ところで、「コロワイド」という外食チェーンがある。蔵人金男(72)というのが会長だそうだ。1977年に逗子市に「手作り居酒屋 甘太郎」というのを開業して、その後、経営不振に陥った店を次々にM&Aをして事業を拡大してきたという。最近話題になったのは、「大戸屋」を乗っ取ろうとして、「大戸屋」側が反発すると、蔵人は株式公開買い付け(TOB)をすると発表したのだ。

   この蔵人会長は、言動の激しさなどで知られ、部下を「さ、今後どう生きて行くアホ共よ」といって憚らない。新潮は「独裁者の金字塔的『アホ伝説』」といって憚らない。そのアホが、ではない蔵人会長が、この騒動のさなか、M資金話に騙されていたというのだから、笑える。

   6月11日、神奈川県警は詐欺容疑で3人の男を逮捕した。彼らはM資金(GHQの経済科学局長だったマーカット少将の頭文字で、GHQや皇室の隠し財産といわれるが、架空のもの)から2800億円の資金を提供できると蔵人と接触、交渉費用などの名目で1億3000万円を騙し取ったほか、トータルで31億5000万円も、このホラ話を信じた男から引き出していたというのである。

   この男、犯人が逮捕されて、警察に「名前を出さないでくれ」と頼みに来たという。これが蔵人会長だそうである。どうやらこの巨額なカネは、彼の個人資産の中から払われたようで、株主総会などで報告する義務はないようだが、経営者としては失格であろう。こんな人間の下で働く社員たちが気の毒だ。「アホオヤジ」といって辞めるわけにもいくまいからな。

安倍の焦り「GoToキャンペーン」無残なり

   さて、「GoToキャンペーン無残なり」である。少しは観光に行ってもらって、見かけだけでも景気がよくなったかのように見せたかった安倍官邸だったが、地方の知事たちから総反撃を食らって、実施はするが、東京都民は地方へ旅行に出掛けてはならない、地方から東京へ来てはいけないとせざるを得なくなってしまった。

   アベノマスクと同様の失態だが、今度のものは予算額が巨額な分、官邸のバカさ加減が並大抵ではないと、国民全部に知らせてしまった。これも先に書いた、蔵人ケースと同様といっていいだろう。一強などとおだてられ、いいなりになるバカとアホを侍らせ、世間も見ずに、頭で考えたロクでもない計画を、批判する人間はおろか、今はやめておいた方がいいですよという人間さえ周りにいなくなってしまった。

   これで見て取れるのは、安倍の焦りである。少しでも景気をよく見せかけて、9月頃には解散総選挙を目論んでいるから、巨額な血税を湯水のように使ってでも早くやりたいのだ。

   ところがここへきて、東京の感染者は増え続けている。東京者が地方へ物見遊山に出掛ければ、「コロナが来た」と石を投げられるかもしれない。冗談じゃねえ、こちとらだってそんな気分にはならねえよ。今晩はこれから銭湯へでも行って、温泉気分を味わうとしようか。

3歳の娘を8日間も放置して「餓死」させた母親に同情は禁物だ

   3歳の娘を、男に会いたいだけで、家に8日間も放置して「餓死」させた母親、梯(かけはし)沙希(24)に同情する余地なんか全くない。新潮、文春も、沙希が子どもの頃、母親から凄まじい暴行を受け、児童養護施設に入れられていたと報じているが、どんな過去があろうと、いたいけな子どもを8日間もほっておいて死なせるなど、非道というしかない。

   新潮は、「なぜ彼女は『悲劇の連鎖』を断ち切れなかったのか」というが、自分がひどいDVを受けたからといって、子どもを餓死させる親などいない。他人には、子どもを可愛がっているように見えたそうだが、見せかけの愛情だったのだろう。コロナ禍で気が滅入っているのに、この記事を読んで、どん底へ突き落された気がした。どんな出来の悪いガキでも、殺してはいかん。(文中敬称略)

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)、『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)、『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)、 『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)、『野垂れ死に ある講談社・雑誌編集者の回想』(現代書館)などがある。

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