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「コロワイド」蔵人金男会長がM資金話に騙されたというから、笑える

   ところで、「コロワイド」という外食チェーンがある。蔵人金男(72)というのが会長だそうだ。1977年に逗子市に「手作り居酒屋 甘太郎」というのを開業して、その後、経営不振に陥った店を次々にM&Aをして事業を拡大してきたという。最近話題になったのは、「大戸屋」を乗っ取ろうとして、「大戸屋」側が反発すると、蔵人は株式公開買い付け(TOB)をすると発表したのだ。

   この蔵人会長は、言動の激しさなどで知られ、部下を「さ、今後どう生きて行くアホ共よ」といって憚らない。新潮は「独裁者の金字塔的『アホ伝説』」といって憚らない。そのアホが、ではない蔵人会長が、この騒動のさなか、M資金話に騙されていたというのだから、笑える。

   6月11日、神奈川県警は詐欺容疑で3人の男を逮捕した。彼らはM資金(GHQの経済科学局長だったマーカット少将の頭文字で、GHQや皇室の隠し財産といわれるが、架空のもの)から2800億円の資金を提供できると蔵人と接触、交渉費用などの名目で1億3000万円を騙し取ったほか、トータルで31億5000万円も、このホラ話を信じた男から引き出していたというのである。

   この男、犯人が逮捕されて、警察に「名前を出さないでくれ」と頼みに来たという。これが蔵人会長だそうである。どうやらこの巨額なカネは、彼の個人資産の中から払われたようで、株主総会などで報告する義務はないようだが、経営者としては失格であろう。こんな人間の下で働く社員たちが気の毒だ。「アホオヤジ」といって辞めるわけにもいくまいからな。

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)、『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)、『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)、 『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)、『野垂れ死に ある講談社・雑誌編集者の回想』(現代書館)などがある。

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