政府が呼びかける「Go Toトラベルキャンペーン」が22日(2020年7月)から始まるが、東京を中心に新型コロナウイルスの感染者が増加する傾向もあり、賛否さまざまな意見が出ている。
山形県の吉村美栄子知事は「最近の首都圏の感染状況や豪雨災害の状況を踏まえると、この時期に全国一斉スタートは手放しで喜べない」と批判的で、大阪府の吉村洋文知事は、「全国的なキャンペーンはいまやるべきではないと思う」と注文を出す。
一方、経済同友会代表幹事の桜田謙悟氏は「キャンペーンを遅らせるということは、やめるという話になるので不安をあおることになる。遅らせるべきではないと思う」と主張している。安倍首相は「現下の感染状況を高い緊張感をもって注視している」と予定通り実施すると述べた。
「、多少の感染者が出ることは想定内」
インターパーク倉持呼吸器内科の倉持仁院長は、「いま、日本では想像以上に感染が広がる可能性があるのに、国のトップや大臣レベルの人たちには、それが見えていないのでしょうか。経済効果が期待できるのか」と批判する。
なぜ、政府は通り突き進むのか。テレビ朝日が国土交通省の幹部に取材したところ、以下のように語った。「正直、多少の感染者が出ることは想定内。動かしていかないと感染症対策だって生まれないわけだよ。延々と感染者がゼロになるまで旅行控えろでは、何も生まれないぞ。そんな国でいいのかって話だよ」
浜田敬子(「ビジネスインサイダージャパン」統括編集長)「こういう感覚の人が政策をつくっているんだなと凄くびっくりしました。多少犠牲してもしょうがないということと同じですよね」
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「多少の感染者が出るということは、多少の死者も出るということですよね。僕はそういう国はいやですね」
司会の羽鳥慎一「感染症で亡くなる人だけでなく、経済でも命がかかわる人が出てくることもありうると考えていると思いますが。いろいろな賛否の中、来週からキャンペーンは始まります」