東京都内で新型コロナウイルス感染が確認されたあと、所在不明になっている人が複数人いるとして、政府が東京都に調査を求めた件で、小池百合子知事は「連絡が取れなくなったのは1人。何百人も連絡が取れないというのは大きな誤りです」と説明した。
しかし、「スッキリ」の取材では、これまでにも所在不明になった感染者がいたことが分かった。大田区の担当者は「電話に出てもらえなかったり、2度目から出てもらえなくなったりすることがある。若者が多い印象です」と話す。陽性者から「症状が軽くなっているから連絡してこないでほしい」などと言われるケースもあり、担当者は「対応が面倒くさいと思われているのかも知れません」と言う。
池袋のホストクラブで働く男性は「1週間何もできなくなったり、病院にずっといることになるのが苦痛だから、電話に出ないのではないか。仕事もできなくなってしまいますから。(その気持ちは)分かります」と話す。男性が働く店では従業員55人が集団検査を受け、28人が陽性だったが、無症状だったが全員が電話連絡に応じていたと言う。
専門医は「電話でなくても、その日のうちに連絡がつくことがほとんど」
日本感染症学会専門医の佐藤昭裕医師は「連絡取れない人がいるという話は聞かない」と話す。「具合が悪くて寝ていて、4~5時間連絡取れないというのは良くありますが、その日のうちに連絡がつくことがほとんど。それは所在不明とは言いません」
近藤サト(フリーアナウンサー)「1人というわずかな数字なのに、政府が出てきて、都知事が出てきて、責任転嫁みたいな話になってしまう。東京の人はろくでもないと、東京の社会的信用がなくなるのが怖いです。感染した人への差別や偏見につながる可能性もあります」
司会の加藤浩次「差別が起きて、自分の社会的地位が守れなくなると、それこそ連絡が取れなくなってしまう人が増えてしまいそうです」
宮崎哲弥(評論家)「もっと言うと、具合が悪くても、検査を受けない人も出てくることになりかねません。政府と都と報道の見解がバラバラで出てくるのが問題。情報を一元化して、きちんと出しておけば、間違った情報は流れないはずです」