新宿「夜の街」から東京全体に感染が止まらないワケ 夜の街従業員は共同生活が多く、本業の会社にも内緒にする

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   新型コロナ感染が、新宿の夜の街から東京全体へ広がっている。1~12日(2020年7月)の東京23区の感染者数を見ると、新宿区は401人、隣接する豊島区では92人、この2つの区に隣接する中野区では97人と、大きな繁華街がない区にも広がっていることが分かる。

   新宿区の吉住健一区長は、感染経路不明が増えた理由について「新宿区の繁華街で働いている方々の中には、副業でやっている人もいて、本業の方の会社に知られたくないという人もいます」と話す。さらに、夜の街ならではの特徴が事態を悪化させた。「(夜の街で働く人には)地方から出てきた人が多く、共同生活をするパターンが多い」と吉住区長。オフの時間に感染が広がったようだ。

歌舞伎町は怖いからと池袋や渋谷に流れる若者

   隣接する区に感染が広がっていることについて、日本感染症学会指導医の水野泰孝医師は「本来は新宿に遊びに行っていた若者たちが、歌舞伎町は怖いからと言って池袋や渋谷に流れている」と話す。また、同会専門医の寺嶋毅医師は「職場や行動範囲は新宿であっても、住まいなどが交通の便の良い杉並区や千葉方面、あるいは池袋を経由した北の区や埼玉県であると考えられる」と、感染がほかのエリアに広がりつつある理由を説明する。

   そんな中、国は国内旅行の代金を半分補助する「Go To キャンペーン」を大幅に前倒しし、来週から始める。全国知事会は感染拡大を警戒し、「まずは近隣地域の誘客から」と求めている。

文   ピノコ| 似顔絵 池田マコト
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