コロナ禍で中断しているNHK大河ドラマ「麒麟がくる」に代わる「戦国大河ドラマ名場面スペシャル」として12日(2020年7月)に「秀吉」が放送される。「秀吉」は1996年に放送された。堺屋太一氏の3つの小説『秀吉〜夢を超えた男〜』『豊臣秀長』『鬼と人と 信長と光秀』を物語の基とし、脚本家の竹山洋氏がドラマ化した。
新興企業「織田」のやり手社員秀吉と途中入社の光秀
主演の秀吉を竹中直人、おねを沢口靖子、信長を渡哲也(大河ドラマ史上最高齢の信長)、光秀を村上弘明が演じた。帰蝶(濃姫)はほとんど出てこず、帰蝶の侍女だった吉乃(斉藤慶子)が信忠と信雄、徳姫を生み、事実上の正室という設定だ。
また、お市を頼近美津子が演じた。NHKきっての美貌アナウンサーだったが、フジテレビに引き抜かれ、その後、フジサンケイグループ創業家に嫁いだ。「NHKがよく大河に出したものだ」と話題になった。秀吉が事あるごとに言う決め台詞「心配御無用!」は、その年の流行語大賞になった。
浪人時代の明智光秀も初回から登場する。秀吉がドジョウすくいをしているのを見つけ、鉄砲の試射を見せる代わりにドジョウを分けてもらうという運命的出会いだ。織田家に仕官した後も互いに認め合う良きライバルとして描かれている。