きのう5日(2020年7月)、東京都の新規感染者は111人と、4日連続の100人超えとなった。
西村康稔経済再生大臣は5日、黒岩祐治神奈川県知事、森田健作千葉県知事、大野元裕埼玉県知事とオンライン会談を行った。西村大臣は「若い世代が多く医療逼迫していない。直ちに緊急事態宣言が必要な状況ではない」と語った。千葉の森田知事も県独自の警報発表には消極的。神奈川の黒岩知事も県をまたぐ移動自粛は全く考えていないとした。
しかし、埼玉の大野知事は「必要に応じ国に宣言を求める」と、知事の間でも温度差がみられた。一方、5日に再選を果たした小池百合子都知事は「都民の皆様には不要不急の他県への移動は控えていただきたい」と協力を要請した。
知事や識者の間で非常事態宣言の是非はさまざま
識者の間でも非常事態宣言に対する認識はさまざまだ。国際政治学者の三浦瑠麗氏は「出すべきではない」、エコノミストの永濱利廣氏も「経済的ダメージ大きく効果が明確ではない」と経済の視点から再宣言に否定的な意見が出た。公衆衛生専門家の坂元晴香氏も「緊急事態宣言は今すぐには必要ない」という。
一方、感染症の専門家たちからは、地域や業種を限定した上での再宣言も視野に入れるべきだというコメントが寄せられた。水野泰孝医師は「地域ごとではなく、ホストクラブなどに休業要請を出すなど局所的に対処すべき」、愛知医科大学の三鴨廣繁(みかも・ ひろしげ)教授は「限定的宣言なら出してもよい。1都3県、業種ごとに限定的に制限」、昭和大学の二木芳人教授は「すでに後手に回っている。局所的に対処すべき」という。
二木芳人教授「東京は夜の街という火種もあった。憂慮すべき数字で、感染経路不明者がどんどん増えている」
小倉智昭キャスター「みんな絶対アメリカのようにならないと思っているが、その根拠はどこにあるのか」
夏野剛(実業家)「神奈川、千葉、埼玉にも夜の街がある。東京だけが悪いという話ではない」
若狭勝弁護士「緊急事態宣言を出す根拠となっている特別措置法は、権限が国にある一方、責任が都道府県にあるという欠陥だらけの法律。知事に権限と責任を持ってもらうよう国会で議論しておくべきだった。国会がなぜいま閉じているのか。危機意識がなさすぎる」
文・みっちゃん