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原辰徳巨人監督の「超高額賭けゴルフ」疑惑の第2弾はドラフト同期の愛甲猛元ロッテ投手の証言

   先週、原辰徳巨人軍監督の「超高額賭けゴルフ」疑惑を報じた新潮が、巨人軍側が「事実無根」というなら新たな事実を見せてやろうと、原とドラフト同期の愛甲猛元ロッテ投手を証人として登場させた。

   愛甲も、原とゴルフをやった時の賭け金の大きさに度肝を抜かれたという。まあ、古い話だが、原が賭けゴルフ、それもそうとう高額なものをやることは、どうやら間違いなさそうだな。

   河井克行と妻の案里は逮捕されたが、やはり文春が、公設第一秘書が後援会幹部の通夜で香典を渡す一部始終を撮影して、公選法違反ではないかと報じた、菅原一秀前経産相のケースは、6月16日に公の場で菅原が、「違法性の認識があった」と認め謝罪したのに、「公職選挙法を無視、または軽視する姿勢が顕著とまでは言い難い」として、6月25日に特捜部は不起訴処分にしてしまったのである。

   なぜだ!と怒りの収まらない文春は、あれこれ不起訴の理由を探るが、私は、政治アナリスト・伊藤惇夫のいう、現職代議士である河井夫妻を逮捕して、「その上、菅原氏までやると、官邸VS.検察の全面戦争となってしまう」から、この辺で手打ちにしようという思惑が働いたのではないかという意見が、的を射ていると思う。所詮検察なんてそんなもんなんだ。

   さて、「ミネルバ法律事務所」というテレビCMを以前はよく見たが、最近見かけないと思っていたら倒産していたのである。

   6月24日に東京地裁から破産手続き決定を受け、負債額は約51億円。弁護士法人としては過去最大だという。

   消費者金融からの過払い金請求を主としてやっていた。私もだいぶ前に、知り合いの弁護士に頼んで請求してもらったことがあった。60万円ぐらいだったが、2割手数料を引かれた。

   新潮の計算によると、ミネルバを設立した2012年から8年分を平均すると、これまでの売り上げは約136億円。売り上げをすべて過払い金返還請求とすると、これまでに消費者金融から返還された過払い金は約680億円にもなる。

   だが、代表弁護士の川島浩(36)によれば、消費者金融大手だった武富士の支店長を務めた児嶋勝が実際の経営も取り仕切っているという。

   川島は、児嶋にいわれ、経営状況も精査せずに3代目の代表を引き受けてしまったのである。

   CMや全国各地で相談会を開き、広告費が経営を圧迫していた。ようやく見せてもらった決算書には51億円の負債があることに気付いたが後の祭りだった。児嶋の会社に吸い取られていたというのである。

   弁護士が何で?と言いたくなるが、私にも同じような経験がある。韓国メディアの「オーマイニュース」が日本に進出して、編集長を任され、ついには代表権のある社長に祭り上げられた。だがその時初めて見た決算書には、数か月後に倒産することが決まっていたのである。それからのことは書かないが、筆舌を尽くしがたい苦労をした。

   川島も大変だろうが、この経験は必ず人生の糧になる。まだ若いのだから。

元木昌彦(もとき・まさひこ) ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)、『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)、『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)、『現代の"見えざる手"』(人間の科学社新社)、『野垂れ死にある講談社・雑誌編集者の回想』(現代書館)などがある。

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