元警視庁捜査一課長・由利麟太郎(吉川晃司)が、ミステリー作家志望の助手・三津木俊助(志尊淳)とともに、京都を舞台に起きた難事件を卓越した観察眼と鋭い推理で解決する。
華やかな仮装パーティーに出演したモデルの名越優美(村川絵梨)が出番を終えてVIPブースに戻ってくると、美しい小瓶を持ったピエロが待っていた。名越が香水のサンプルだと思って手に取ったところ、モデル仲間の白川珠喜(島居香奈)がその小瓶を取り上げた。名越に代わって自ら香水を浴びた白川は、突然けいれんを起こし、倒れてしまう。
由利は「このピエロはとても臆病だ」と見抜いた
慌てて助けを呼びに行く名越と入れ違いに三津木がVIPブースにやってきた。出版社の編集担当・山岸克平(木本武宏)に誘われパーティーに参加していた三津木は、VIPブースから投げ落とされたピンヒールの持ち主を探していたのだ。それは白川が履いていたピンヒールだった。
その直後、VIPブースで眼から血を流して死んでいる白川が発見され、現場にいた三津木が殺人容疑で逮捕された。そのころ、モデル仲間・川瀬文乃(阿部純子)が、会場の裏口から踊りながら歩き去るピエロを目撃する。翌朝、京都府警の警部・等々力(田辺誠一)から三津木逮捕の知らせを受けた由利は、白川殺害の真犯人を捕まえるべく殺人現場へ急行し、さっそく犯人が残した痕跡を手がかりに追跡を始めた。
一方、ピエロの目撃者である川瀬の家に、そのピエロの格好をした何者かが忍び込んでいた。そして、第2の惨劇が起きる。遺体はピンヒールを履き、カーテンには「ピンヒールは呪われている」と殴り書きされていた。様々な手がかりをじっくりと観察した由利は「このピエロはとても臆病だ」と分析する。そして、臆病なピエロが仕込んだ巧妙な手口が解き明かされたとき、意外な人物が真犯人に浮上する。(よる9時放送)
寒山