人種差別問題で分断深まるアメリカ 「美白」化粧品や「黒人キャラ」のお菓子がいけないのか、続々販売中止に

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   5月25日(2020年)に米ミネソタ州で警官が黒人男性を死亡させた事件から約1カ月。人種差別をめぐるトラブルは広がる一方だ。

   ファーストフードを事前予約していたジョージア州の41歳保安官代理の女性。しかし、「白人」「保安官」ということからなのか、ドライブスルーでは食べ物がいつまで待っても出てこなかった。女性は6月15日、SNSに「怖い」と涙ながらに投稿。賛否の声が入り乱れ、物議をかもす騒ぎとなっている。

米企業は人種差別云々より株主対応を考える

   ニューヨーク市は、奴隷解放記念日の6月19日を来年から市の祝日にすると発表したが、同日にワシントンで行われたデモでは、南北戦争当時に奴隷制度存続を主張したパイク将軍の像を引き倒し、スプレーで落書きしたあと火をつける騒ぎが起きた。

   これに対しトランプ大統領は「警官は見ているだけで仕事をしていない。こいつら逮捕されるべきだ。我が国にとって恥だ」とツイートした。トランプ大統領は6月20日にオクラホマ州タルサで選挙集会を開いたが、タルサは約100年前に歴史的な黒人虐殺事件が起きた場所で、批判の声が多く上がっている。

   人種差別を意識した企業が、過剰とも思える対応を行う例も増えてきている。アメリカの医薬品大手ジョンソン・エンド・ジョンソンは、「健康的な肌こそが美しい」とアジアや中東で展開する美白製品の一部を生産・販売中止とした。

   黒人キャラクターがトレードマークのパンケーキ「Aunt Jemima」、乾燥蒸し米「Uncle Ben's」、さらにアイスクリーム「エスキモーパイ」などが次々とブランド廃止や名称変更を行っている。

   キャスターの石黒賢「美白はそんなに悪いことなのかな」

   夏野剛(実業家)「アメリカの企業としては、直接人種差別になるかどうかより株主対応を考える。今回は経営者が安全サイドに判断した。アメリカの人種問題は長く、問題が起こるとこういう対応をせざるを得ない。日本メーカーは騒がれることはないと思うので、チャンスととらえてアジアにどんどん売っていくといい」

   小倉智昭キャスター「トランプ大統領も支持率が下がる中、何をやっていいか焦っている」

   夏野剛「(タルサでの選挙集会は)黒人を軽視していないという戦略が逆に出た」

   深澤真紀(獨協大学教授)「融和しようという流れになっていない。変わっていってほしい」


文・みっちゃん

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