イギリスでは新型コロナウイルス感染で4万2000人が死亡しているが、オックスフォード大の研究チームは、ステロイド薬「デキサメタゾン」が重症化予防に有効と発表した。投与していない患者が人工呼吸器を必要としたのは40%だったが、投与した場合は28%に低下したという。デキサメタゾンは関節リウマチやぜんそくなど幅広い症状の治療に使用されている。
白鴎大学の岡田晴恵教授は「昔からある薬で炎症を抑える効果があります」と話す。WHOのテドロス事務局長は「酸素吸入や人工呼吸器が必要な患者の死亡率を下げることが示された最初の治療法」と評価している。
池袋大谷クリニック・大谷義夫院長「免疫の暴走を抑える薬なので、病状が悪化し始めたタイミングで使用するとよいのではないでしょうか」
自分も感染した英国首相「第2次流行向けに備蓄」
イギリスの放送局BBCは、「研究者は『この薬が英国でパンデミックの初期から使われていたら最大5000人の命が救えたはず』と話している」と伝えている。 自分も感染したジョンソン首相は、「たとえ第2波がきても備蓄が足りるよう、数を確保する措置をとった」と語っている。
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「要するにステロイド剤。アトピーやぜんそくなど、免疫に関する疾患に使われる薬です。また新しい武器が出たということ。今後もいろいろな薬の臨床試験の結果が出てくるのではないでしょうか」
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バルバス| 似顔絵 池田マコト