NHKは今年5月末(2020年)の放送受信契約総数が、昨年度末の4212万件から8万5000件減少したと発表した。前田晃伸(てるのぶ)会長は「(新型コロナウイルスの感染拡大で)多くの事業所で事業運営に影響が出ていて、相談窓口には休業や廃業に伴う解約や支払い延伸の申し出が多数寄せられている」と説明した。
これまでのような紅白はできない
引っ越しシーズンの3、4月は受信料契約の変更などが集中するが、今年は新型コロナウイルス対策で営業回りなどが自粛となり、手続きが進んでいないのだ。また、コロナ不況で店舗や企業との契約も解約が相次いでいる。
NHK放送は目下、大河ドラマ「麒麟がくる」が7日で休止し、連続テレビ小説「エール」も来週27日放送で休止に入る。契約拡大の営業をかけようにも、2大ドラマが放送されていないのでは、視聴者も乗ってこない。
さらに前田会長は、大みそかの紅白歌合戦についても、「これまでのようにはできない」と縮小や企画変更を示唆している。受信契約はますます減りそうだ。(テレビウォッチ編集部)