結婚を目前に恋人、武藤小百合を未成年者に殺された過去を持つ警視庁北泉署刑事、鏑木護(谷原章介)、殺された小百合の兄で元刑事の興信所調査員、武藤隆(玉山鉄二)、警視庁で表に出せない事件を処理する特殊任務を指揮する警務部人事二課課員、環敬吾(渡部篤郎)の3人が、それぞれの〝正義〟を胸に、ある連続殺人事件の裏側で死闘を繰り広げる。
レイプされ恋人を殺されたかつての同級生から「復讐したい!」
北泉署管内で、ビルから転落したと思われる少年の死体が見つかり、事故死として処理された。この少年には中学のときに担任教師を殺した過去があり、この1年間に、殺人歴のある未成年者の不審死が5件も続いていた。疑問を抱いた環は、武藤に一連の事件の再調査を依頼する。
武藤が調査を始めると、被害者遺族の牧田浩文(板尾創路)が発起人となった「少年犯罪を考える会」が浮かび、環は復讐を代行する〝職業殺人者〟の存在に気づく。そして、鏑木こそが〝職業殺人者〟だった。
鏑木が報酬を受け取って殺人を行うようになったのは、大学の同級生の矢吹響子(木村多江)と再会したのがきっかけだった。響子は未成年者たちにレイプされ、恋人を殺された悲しみから立ち直れずにいた。「犯人に復讐したい」と泣いて訴える響子に、鏑木は「俺が代わりに殺してやろうか」ともちかけ、加害少年たちが刑務所から出てくるのを待って殺したのだった。
環と武藤の捜査は「少年犯罪を考える会」を追い詰め、それでも復讐代行殺人を重ねる鏑木と響子の直接対決が見どころ。(よる11時40分放送)
寒山