一昨日(2020年6月6日)夕方、首都圏をゲリラ豪雨が襲った。埼玉県熊谷市では、わずか10分間に50ミリという、日本歴代1位の10分間降水量を記録した。大雨の動画を撮影した視聴者からは「家の前の道路が見えない状況でした」「風が強くて渦をまいていて、瞬間的にすごかったのは初めてだった」といった声が寄せられた。
群馬県伊勢崎市でも6月の観測史上最大となる1時間48ミリの大雨となったほか、大きさ1センチで玄関ドアの塗装がはげるほどのひょうも降った。
午後6時半頃には都内でも豪雨となった。1時間56ミリを記録した東京都府中市では、府中本町駅構内が水浸しとなった。
今年の梅雨は晴れ間のゲリラ豪雨に注意だ
記録的豪雨の原因はいったい何なのか。天達武史気象予報士によると、一昨日の関東南部は気温が30度近くまで上がり、まるで真夏のような蒸し暑さとなっていた。その一方で上空5000メートルにはマイナス12度以下の寒気が入り込み、大気は非常に不安定な状況。これに加え、埼玉県付近で風がぶつかり合ったことで上昇気流が発生、雷雲が発達した。
小倉智昭キャスター「練馬でも6時すぎから降りましたが、熊谷の10分間50ミリというのは全然違う」
天達武史予報士「1時間50ミリだと道路冠水の危険があるが、それが10分で降った。まるで熱帯のようなスコールだが、長時間降らなくてよかった」
一昨日は梅雨入り前の豪雨だったが、肝心の梅雨入りを含め今後の空模様はどうなるのだろうか。
天達予報士は、大阪・福岡は6月10日、名古屋・東京・仙台は11日に梅雨入りするのではないかと見ている。今年の梅雨はしとしととした雨が降るのはなく、広い範囲で激しく降る熱帯のような梅雨となる可能性もある。新型コロナの影響で避難所に行くのを気が進まないという人も多いと思うが、避難勧告や避難指示が出た時どうするのか、早めに決めておく必要がある。
文・みっちゃん