古山裕一(窪田正孝)が作曲した「船頭可愛や」はそれまでさっぱり売れなかったが、世界的オペラ歌手の双浦環(柴咲コウ)が歌ったら記録的な大人となった。その双浦に音(二階堂ふみ)は音楽学校の記念公演「椿姫」の熱心な練習ぶりを褒められるが、裕一は音の妊娠を知って「学校も退学しないと。子育てしながらじゃ通学できんし」なんて言い出す。
音「でも、記念公演には出るよ。「椿姫」だけは、絶対にやり遂げる」。妊娠したことを「椿姫」の稽古場でみんなにも伝えた。周囲は困惑し、主役は音と主役争いで破れた夏目千鶴子(小南満佑子)に交代したほうがいいといわれ始めた。
そして千鶴子からも苦言を呈される。「あんたがどう生きようとかまわないけど、少しは周囲のことも考えて。あなたに気を使って、思い切って練習できないって、みんな戸惑っているわ」
応援してくれてる双浦環も「舞台をとるか、子どもをとるか」
降板しないつもりでも、音の体調は少しずつ変化した。苛立つことも多くなった。練習を見てもらっている双浦環は「私は妊娠しているあなたを特別扱う必要はないと思っています。あなたはプリマドンナとしての責任があるから、それをまっとうする義務もあります」と励ます。
音「私は舞台をしっかりつとめあげて、プロの歌手になりたいんです」
すると、双浦環はにわかに厳しく言い放った。「プロはね、たとえ子どもが死にそうになっても舞台にたつの。あなたは、その覚悟があるのよね」
音は激しく動揺した。その後、音はつわりがひどくなり、声も出なくなっていった。
(NHK総合あさ8時)