古山裕一(窪田正孝)と同じコロンブスレコードの作曲家・木枯正人(野田洋次郎)は、自分が書いた「酒は涙か溜息か」がヒットし、作詞した高梨一太郎(ノゾエ征爾)を紹介すると古山裕一(窪田正孝)をカフェーに誘った。高梨は裕一の「福島行進曲」が気に入って、自分の詞に曲を付けて欲しいと申し入れた。「実はもう詞を書いて持ってきたんです」なんて言う。
「船頭可愛いや」という詞で、裕一は気に入って、すぐ曲作りにとりかかった。譜面をコロンブスレコードのディレクター・廿日市誉(古田新太)に見せると、即座に採用を決めるが、裕一に釘を刺す。「もし売れなかったら、契約金返してね。待ちくたびれたよこの2年。今度は脅しじゃねえぞ。本気だからな」
そのころ、音(二階堂ふみ)は音楽学校の記念公演に向けて稽古に励むが、うまく歌えない。放課後も居残り、ひとりで練習をしていると、「椿姫」の監修を務めることになったオペラ歌手の双葉環(柴咲コウ)がやってきて、歌のコツをアドバイスしてくれる。
レコーディング室に行ってみると、いたのは下駄屋の娘!ところが、これが素晴らしい歌唱
作詞家になると上京したものの、いっこうに鉄男に仕事は来ず、生計をたてるために屋台でおでん屋を営んでいた。店主が田舎に帰るからというので、鉄男が引き継いだのだ。「好きな時に詞も書けるし、時間の融通も利くから」
店に来ていた裕一と佐藤久志(山崎育三郎)に、ちょっと強がりを言っていると、話題は裕一が作曲した「船頭可愛や」になった。「芸者に歌ってもらうことになってるんだ」
久志「どこの芸者だ。向島か、新橋か」
久志と鉄男はレコーディングにもついてきた。歌うのは、本物の芸者ではなく、予算をケチった廿日市が連れてきた下駄屋の娘だった。ところが、その娘の歌唱力は素晴らしく、裕一たちは驚いた。
(NHK総合あさ8時)