「二階堂ふみ本人の声だからこそ、心に響く良さが出ていた」
一方、ヴォイストレーニングを積み重ねてきたという二階堂ふみの「地声」の演技にも称賛の声があふれた。
「久しぶりに止まってみてしまった回だった。上手に歌うのなら吹替えでいい。プロに任せればいい。でも、二階堂ふみに歌わせた。その意味が今日に合った気がする。楽しいなあと思って歌った歌と。どんなに好きでもどうにもならないことがあることを知った音が歌った今日の歌は明らかに違う。何が伝えたいの?と問うた環が思った以上に伝える歌だった。ただの歌い手では表現出来なかった女優の歌だった。ライバルの千鶴子が唇をかむ様子が、リアルと重なった」
「今日は、音、千鶴子、希穂子、女性3人の表情が素晴らしかったと思う。もう一つ表情で言うと、音が歌い終わった後ピアノ伴奏していたオジサンが、ホッとしたのか、ジ~ンときたのか、どことなく優しい顔になっていたのがちょっと良かったです」
「二階堂ふみさん、よくぞ歌い上げてくれた。ブラボー!!ブラボー!!歌う事は出来ても、歌い切るまではなかなかいかないものです。歌唱後の余韻が素晴らしかった。テクニカルの部分で不満のある方がいらっしゃるのも分かります。音本人の未成熟の部分も含め、役作りという点でも大満足しました。ただ、音が選ばれたのは、予想外だった。落選するのが当然だと思っていたから。『一つを得れば一つを失う。』は、朝ドラの鉄則。この後何が控えているのか、逆に怖い気がします」
音がヴィオレッタ役を射止める展開に違和感を持つ人もいる。
「これで音が優勝って...音楽をなめていますね。だから朝ドラは浅ドラなのだと言われるのです」
しかし、最後にこんな声を紹介したい。
「音楽の素養のある方からすれば、今日の音の歌声には色々言いたい事があるのですね。それは音楽に詳しいプロの意見。でもあえて言わせていただくなら、音楽を聴く人、楽しむ人のほとんどが音楽の素養を持たない私のような素人だという事です。私は音の歌声が心に届きました。自分には到底真似できないし、素直に素敵だなと思いました」(テレビウォッチ編集部)