<来週のエール>(第10週「響きあう夢」)
まったく売れなかった裕一の新曲「船頭可愛や」をオペラ歌手の双浦環が歌ったら大ヒット!音は妊娠、元気な女の子が生まれた

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   デビュー作「福島行進曲」がまったく売れず、落ち込む古山裕一(窪田正孝)のもとに村野鉄男(中村蒼)がやってくる。作詞家になろうと、新聞社を辞めて上京してきたのだという。裕一は鉄男をコロンブスレコードの廿日市誉(古田新太)に紹介するが、相手にされず、鉄男は屋台のおでん屋を営みながら詞を書こうと決めた。

   音(二階堂ふみ)は音楽学校の記念講演会の演目「椿姫」の主役に選ばれ、稽古に励んでいた。監修に入ったオペラ歌手・双浦環(柴咲コウ)から、「あなたに足りない技術を、死ぬ気で磨きなさい」と激励される。

   ある日、裕一は同僚作曲家の木枯正人(野田洋次郎)から作詞家・高梨一太郎(ノゾエ征爾)を紹介され、自分の書いた詞に曲を付けてほしいという。「船頭可愛や」という師も持参していた。

   廿日市は企画の採用を決めたが、「もし売れなかったら、君、もういらないから。契約金も一括で返済してね」と、裕一にくぎを刺すことも忘れなかった。案の定、「船頭可愛や」は売れなかった。古山夫婦はあすの生活もおぼつかないピンチに陥った。

   音から窮状を聞いたオペラ歌手の双浦環(柴咲コウ)は、自分が歌うから再レコーディングしないかと提案する。畑違いの曲だったが、大いに気に入っていたのだ。コロンブスレコードはクラシックは青レーベル、歌謡曲は赤レーベルと分かれていて、青レーベルの大御所作曲家・小山田耕三(志村けん)は「オペラ歌手が赤レーベルで歌うことは許さない」と横槍を入れる。双浦は小山田に直談判し、双浦の「船頭可愛や」が発売された。すると、たちまち話題となり大ヒットした。

音は「椿姫」主役を降板、音楽学校も退学

   そんな矢先、音の妊娠がわかった。「舞台はやり切る」と宣言したが、次第に体調が変わり、声も出なくってしまう。双浦から「プロとは、たとえ子どもが死にそうになっても舞台に立つ人間だ」と言われ、音の気持ちは揺らぐ。「この子に会いたい。歌もあきらめたくない。もうどうしていいか分からん」

   泣く音を裕一は抱きしめ、提案をする。「音の夢を僕に預けでくれないが。君がもう1度、夢に全力で向き合える日が来るまで、僕がその夢を預かって、大事に育でる」

   翌日、音は「椿姫」を降板し、退学届けを出した。そして半年後、元気な女の子を生んだ。

(NHK総合あさ8時)

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