フジテレビは恋愛レアリティー番組「テラスハウス」の収録および放送、FODの配信も中止すると発表した。出演していたプロレスラーの木村花さん(22)が、ネットで誹謗中傷を受けて自殺したためで、司会の小倉智昭が経緯を詳しく伝えて、木村さんを惜しんだ。
小倉によると、木村さんは女子プロレスラーという初めてのキャラクターで登場。初々しくて純真なお嬢さんだという。番組の中で男性と恋をするのだが、京都へ旅行した時に男性の嫌な面を見て熱が覚めてしまう。その男性が彼女が大事にしていたリング上で使うコスチュームを誤って乾燥してしまい、着られなくなった。ここで、溜まっていたものが爆発して、リング上のプロレスラーみたいな喋り方になってしまった。小倉は「その回だけ見た人は、びっくりしたと思う」という。誹謗中傷はここから激しくなった。
「リアルっぽい演出」というやらせ
三浦瑠麗(社会学者)「(誹謗中傷しているのは)決して反省しない人たちで、ごくわずかなんです。番組を作る側が、結果を予測できずに、出演者に被せるということはないんでしょうか」
小倉「僕なんかはこれが本業だからいいが、彼女はプロレスラーで、全部自分で受け止めちゃった」
古市憲寿(社会学者)「騒ぎすぎてもいけない。先を急ぎすぎると危険」
小倉「表現の自由にも限界があると思います。常識を逸脱してはいけない」
番組は木村さん礼賛で、番組は本当の「リアル」でなく、「リアリティー」という半ばやらせであることにはまったく触れなかった。番組制作のフジテレビに対しても批判が起こっており、その言い訳の特集だった。