<十津川警部の事件簿 危険な賞金>(テレビ東京系5月25日月曜放送) 「下町の赤ひげ先生」が殺され、犯人につながる情報提供者に1000万円の賞金が贈られることに

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   東京の下町にある玉守商店街で、長年開業してきた玉守病院院長・佐藤幸太郎(大石吾朗)が胸を刺されて殺された。佐藤は丁寧な診察と親切な人柄から「下町の赤ひげ先生」と呼ばれ、慕われていた。警視庁捜査一課の警部・十津川省三(船越英一郎)と部下・亀井定男(角野卓造)らが捜査を開始した。

  • 「十津川警部の事件簿 危険な賞金」(テレビ東京の番組ホームページより)
    「十津川警部の事件簿 危険な賞金」(テレビ東京の番組ホームページより)
  • 「十津川警部の事件簿 危険な賞金」(テレビ東京の番組ホームページより)

殺された男は「赤ひげ先生」とは似ても似つかない冷酷な人物

   殺害状況などから、捜査本部では行きずりの物取りによる犯行という説が有力だったが、十津川はあることに違和感を覚えた。そんな折り、警察に紫色の風呂敷に包まれた小荷物が届く。中には「今回の事件の犯人に繋がる情報を寄せてくれた人にこの1000万円を進呈する 玉守商店街の平和を守る会会長」とワープロで書かれたメモと新札で1000万円の現金が入っていた。

   商店街で聞き込みをすると、十津川の疑問を裏付けるように「赤ひげ先生」とは似ても似つかない佐藤の冷酷な人物像が見えてきた。十津川は「事件の謎を解くカギは、一体誰が何のために1000万円もの大金を送りつけてきたのかだ」として懸命な捜査を続ける。その結果浮かび上がってきた送り主の正体と、ついに暴き出された一見平和な商店街の裏に潜む〝闇〟とは......。

   「十津川警部」というと列車トリックの謎解きのイメージが強いが、このドラマの同名原作小説は、西村京太郎が「トラベル・ミステリー」のジャンルを確立する以前に書かれた短編。社会派ミステリーとしての色合いが強い。鋭い推理と地道な捜査ぶりは変わらないが、いつもとは違う「十津川警部」の一面を見ることができるのも楽しい。(よる8時放送)

   寒山

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